熊本市で、令和8年熊本地震で自宅に被害を受けて、修理の費用が心配な人に向けた記事です。熊本市は、災害救助法にもとづく「被災した住宅の応急修理」(準半壊でも最大367,000円、半壊以上は最大757,000円)と、「住家の緊急の修理」(上限56,400円)の2つの制度を案内しています。どちらも市が修理業者に支払う仕組みです。完了期限は令和8年10月27日です(応急修理は令和9年1月27日までの延長予定)。熊本市の公式ページ(2026年9月23日・10月2日更新)で確認できた内容を、2026年10月9日現在でまとめます。
この記事は熊本市の制度です。ほかの被災市町村は、窓口や期限が異なる場合があります。お住まいの市町村の案内を確認してください。
- 応急修理:準半壊以上の被害で、修理して元の住家に住み続ける人が対象。限度額は半壊以上757,000円、準半壊367,000円。罹災証明書が必要です。
- 緊急の修理:雨水の浸入等で被害が広がるおそれがある屋根・外壁・窓などの緊急的な修理。上限56,400円。罹災証明書は不要です。
- どちらも、熊本市から修理業者へ直接支払います。対象外の費用や限度額を超える分は、自己資金や保険金等で対応します。
- 完了期限は、緊急の修理が令和8年10月27日。応急修理は原則10月27日で、令和9年1月27日まで延長する予定です(熊本市の案内)。
- 相談は熊本市 住宅政策課 096-328-2449(原則9〜16時)。できるだけメールでの相談・申込みが案内されています。
2つの制度の違い
| 項目 | 被災した住宅の応急修理 | 住家の緊急の修理 |
|---|---|---|
| 目的 | 日常生活に必要最小限度の部分を応急的に修理し、元の住家に引き続き住むこと | ブルーシートの展張など、被災直後の降雨で住宅の被害が拡大しないようにする緊急的な修理 |
| 限度額 | 半壊以上:757,000円/世帯。準半壊:367,000円/世帯 | 56,400円まで |
| 対象 | 準半壊以上の住家被害を受け、応急修理をして元の住家に引き続き住む人。自らの資力では修理できない場合(準半壊、半壊、中規模半壊のいずれかに該当する場合)。対象項目の代金を支払っていないこと | 半壊、半焼(大規模半壊から半壊)またはこれに準ずる程度(準半壊程度相当)の損傷を受け、雨水の浸入等を放置すれば被害が拡大するおそれがある世帯 |
| 罹災証明書 | 必要 | 不要 |
| 完了期限 | 原則 令和8年10月27日(令和9年1月27日まで延長予定) | 令和8年10月27日 |
どちらも、住家のみが対象で、物置、倉庫、車庫等は対象外です。借家に居住している人は、緊急の修理は、所有者による修理が行われるまでの間、雨漏り等を防ぐ必要があり、引き続き居住する意思がある場合に対象になり、事前に所有者の同意が必要です。応急修理は、借家は原則として所有者等が修繕するため対象外ですが、所有者等の資力がなく修理できない場合は相談できます。
応急修理|対象範囲と手続き
どこまで直せるか
- 対象は、日常生活に必要最小限度の部分(居室・キッチン・トイレ・浴室・脱衣場、これらに至る玄関・廊下)と、日常生活に欠くことのできない破損個所です。
- 屋根(瓦ずれの修理を含む)、基礎、柱、梁、外壁の補修(外壁タイルや塗装等の仕上げ材のみは対象外)。
- 内壁、床の補修(下地からやり替えるものに限る。クロスや畳等の仕上げ材のみは対象外)。
- 建具(ドア・窓・ガラス)の補修。配線、配管の補修。衛生設備(トイレ・浴槽・給湯器)の補修(交換する場合は、同等品と分かる資料が必要)。
手続きの流れ
- 修理業者に相談:制度を使いたいことを、申込者が選んだ業者に伝え、見積書の作成を依頼します。修理業者の検索には、国土交通省協力の「住まい再建事業者検索サイト」が紹介されています。修理業者に市税の滞納がある場合や、暴力団等に該当する場合は、制度の対象として契約できません。
- 熊本市(住宅政策課)へ申込み:電子メールの場合は、申込書など(ワード)、罹災証明書の写し、修理する部分の被害状況が分かる写真、修理見積書(鑑・エクセル)、修理業者の見積書の写しを送ります。紙の場合は、郵送または窓口持参です。
- 修理の実施:制度の対象となった場合、熊本市から修理業者へ依頼します(契約処理は並行)。
- 完了報告・支払い:修理完了後、修理業者が、修理前・修理中・修理後の写真を添えた完了報告書を提出します。書類検査で確認できたら、請求に基づき支払われます。
熊本市は、契約処理等の都合により、熊本市から修理業者への支払いに大幅に期間を要するおそれがあるとしています。制度の利用を希望する場合は、まず修理前(被災状況)の写真撮影をするよう案内しています。どの部位(どの部屋)を撮影したか分かるように、アングル等を工夫します。
緊急の修理|申込みの方法
- 修理業者へ相談:緊急の修理に対応可能な業者に、見積書の作成を依頼します。見積書の作成に時間がかかる場合は、工事内容と概算金額を確認します。上限56,400円を超える差額は、保険金・共済金や自己資金で対応します。
- 熊本市(住宅政策課)へ相談(省略可):修理の内容によっては対象外になるおそれがあるため、確認したい場合は、申込者の住所(避難先)・氏名・電話番号、被災住家の住所、損傷の写真(雨が降れば浸水を免れないことや、通行人の安全確保が必要なことが分かるもの)、施工内容と金額が分かるものを基に相談します。
- 申込み:電子申請サービス(LoGoフォーム)、または紙の申込書・被害状況報告書(施工前の写真、見積書の写し付き)を郵送・持参。
- 契約・完了報告・支払い:熊本市と修理業者が契約し、完了報告(施工前・後の写真)と請求に基づき支払われます。
窓口・期限・併給
| 項目 | 内容(熊本市) |
|---|---|
| 窓口 | 住宅政策課(熊本市役所 本庁舎9階)。電話 096-328-2449(原則9〜16時、閉庁日を除く)。可能な限りメールでの相談・申込みを案内。城南まちづくりセンターの「総合相談窓口」でも対応可能 |
| 応急修理の完了期限 | 原則 令和8年10月27日まで(完了報告書や修理写真等の提出まで)。令和9年1月27日まで延長する予定(国(政府)災害対策本部の設置による「災害発生の日から6か月以内」)。さらに延長する方向で、国(内閣府)と協議予定 |
| 緊急の修理の完了期限 | 令和8年10月27日までに完了(原則「発災日から10日以内」から、国(内閣府)との特別協議で延長) |
| 被災者生活再建支援金との併給 | 中規模半壊以上の場合の被災者生活再建支援金は、応急修理制度との併給が可能 |
応急修理の対象は、保険で直せる部分と重なることがあります。損害保険の保険金の請求は、罹災証明書の提出は不要とされています。保険会社への連絡と、市の制度の申込みは、並行して進めるのが安全です。「保険が使える」「無料で直せる」と言って契約を急がせる業者には、契約前に消費者ホットライン188や市の窓口へ相談してください。
よくある質問
熊本市の住宅の応急修理制度は、いくらまで使えますか?
熊本市の案内では、費用の限度額は、半壊以上の場合は1世帯あたり757,000円、準半壊の場合は1世帯あたり367,000円です。同じ住宅に2世帯以上同居している場合は、1世帯とみなします。費用は、被災者に代わって熊本市が修理業者に支払う仕組みです。
応急修理は、いつまでに終わらせる必要がありますか?
熊本市の案内では、応急修理の完了期限は、原則として令和8年10月27日までに(完了報告書や修理写真等の提出まで)完了することです。ただし、国(政府)災害対策本部の設置による「災害発生の日から6か月以内」にもとづき、令和9年1月27日まで延長する予定とされています(2026年9月23日更新)。さらに延長する方向で国と協議予定とも書かれています。最新の期限は、住宅政策課に確認してください。
「緊急の修理」と「応急修理」は何が違いますか?
「住家の緊急の修理」は、雨水の浸入等を放置すれば被害が拡大するおそれがある屋根・外壁・建具などの必要な部分に、ブルーシートの展張など緊急的な修理を行う制度で、上限は56,400円です。罹災証明書の提出は不要で、完了期限は令和8年10月27日です。「応急修理」は、日常生活に必要最小限の部分を修理する制度で、罹災証明書が必要です。
修理を始めたあとに申し込めますか?
熊本市は、罹災証明書の被害認定の結果が出る前に、現場での修理に着手することも可能としています。ただし、罹災証明書の結果が「準半壊に至らない(一部損壊)」や「被害なし」となった場合は、応急修理の対象外になります。修理前の被害状況の写真を撮っておくことが大切です。「緊急の修理」も、申込みの前に修理を実施しても構いませんが、対象外の内容や、施工前・施工後の写真の不足により支払えない場合があります。
応急修理の対象外になる費用は?
応急修理制度の対象とならない項目に係る費用と、対象項目のうち限度額を超える部分の費用は、自己資金や保険金・共済金等による対応になります。外壁タイルや塗装等の仕上げ材のみ、クロスや畳等の仕上げ材のみの補修は、対象外とされています。物置や車庫等も対象外です。
被災者生活再建支援金と一緒に使えますか?
熊本市の案内では、中規模半壊以上の場合の被災者生活再建支援金は、応急修理制度との併給が可能とされています。
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出典
- 熊本市「災害救助法「被災した住宅の応急修理」制度の案内」(2026年9月23日更新)
- 熊本市「災害救助法「住家の緊急の修理」制度の案内」(2026年10月2日更新、完了期限は9月30日更新)
- 写真:663highland(Wikimedia Commons、CC BY 2.5)。瓦をテーマにした博物館の建物の写真で、今回の災害とは関係ありません。トリミングし、文字を加えるなど加工しています。
更新履歴
- 2026年10月9日:記事を公開しました。
