国民健康保険料が払えないときの減免・分割の相談方法|無職・退職した場合も

国民健康保険料の納付書を見て、「今の収入では払えない」と感じている方に向けた記事です。結論から言うと、滞納が始まる前に、お住まいの市区町村の国民健康保険担当窓口へ相談することが最初の一手になります。

国民健康保険料の減免・分割・滞納時の扱いは、市区町村ごとに条例で定められており、内容が異なります。この記事では、全国共通で言える法令上の軽減制度と、状況別の相談の仕方・持ち物、そして他に借金がある場合の整理の順番を、公式に確認できた範囲でまとめます。

先に結論
  • 国民健康保険料の金額や減免の基準は市区町村ごとに違う。まずは自分の自治体の国保担当窓口に電話・来庁で相談する。
  • 収入が下がった・失業した場合、法令で定められた軽減制度(所得に応じた軽減、非自発的失業者の軽減)が使えることがある。
  • 滞納してからではなく、払えないと分かった時点で早めに相談すると、分割納付などの選択肢が残りやすい。
  • 国民健康保険料は税金と同様の扱いで、債務整理(自己破産・任意整理など)では原則減らせない。他に借金がある場合は、そちらを先に整理して生活を立て直す。
  • 収入そのものが少なく生活が苦しい場合は、生活困窮者自立支援制度や社会福祉協議会の相談窓口も選択肢になる。
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目次

国民健康保険料が払えないとどうなる?滞納した場合の流れ

国民健康保険料(税)を滞納すると、まず市区町村から督促状・催告書が送られます。それでも納付や相談がないまま滞納が続くと、財産の調査や差押えといった滞納処分に進む可能性があります。国民健康保険料は地方税と同じように扱われる公的な負担であり、督促や滞納処分の仕組みは民間の借金とは異なる点に注意が必要です。

被保険者証(保険証)の取り扱いについても、滞納が続いた場合の具体的な運用は自治体や個々の事情によって異なります。詳しい取り扱いは、お住まいの市区町村の国民健康保険担当窓口で必ず確認してください。

国民健康保険 減免・軽減で使える制度(法令で定められているもの)

所得が下がった世帯の軽減(7割・5割・2割)

世帯の前年の所得の合計が一定の基準以下の場合、保険料のうち均等割額・平等割額の部分について、7割・5割・2割のいずれかの割合で軽減される制度があります。基準となる所得額は税制改正にあわせて毎年度見直されるため、この記事では具体的な金額は示しません。自分の世帯が軽減の対象になるかどうかは、市区町村の国民健康保険担当窓口、または納付書・申告内容から確認できます。この軽減は多くの場合、申請をしなくても所得の申告に基づいて自動的に判定されますが、所得の申告自体をしていないと軽減が受けられないことがあるため、収入がない年でも住民税の申告(または国保担当窓口への申告)をしておくことが重要です。

非自発的失業者の軽減(会社都合退職・雇い止めなど)

倒産・解雇・雇い止めなど本人の意思によらない理由で離職した場合、国民健康保険料の軽減制度があります。対象になるのは、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する方です。軽減の内容は、前年の給与所得を実際の30%とみなして保険料を算定するというもので、軽減の対象期間は離職日の翌日が属する月から、その月が属する年度の翌年度末までとされています。これは法令(国民健康保険法施行令)に基づく全国共通の軽減で、手続きは各市区町村の窓口で行います。申請には、ハローワークで交付される雇用保険受給資格者証(または雇用保険受給資格通知)が必要です。自己都合退職でも、雇用保険で特定理由離職者と認められた場合は対象になることがあります。離職理由に不安がある場合は窓口で確認してください。

未就学児がいる世帯の軽減(均等割の5割軽減)

厚生労働省の資料によると、未就学児(6歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者)がいる世帯は、令和4年4月から、未就学児にかかる均等割保険料(税)の5割が公費で軽減されています。すでに7割・5割・2割軽減の対象になっている世帯の未就学児は、残りの均等割からさらに5割が軽減されるため、たとえば7割軽減世帯の未就学児は合計8.5割の軽減になります。この軽減は申請不要で、自動的に判定されます。

市区町村独自の減免制度

上記の法令上の軽減とは別に、多くの市区町村では、災害にあった場合や、事業の廃止・失業により収入が著しく減少した場合などに、条例に基づく独自の減免制度を設けています。減免の対象となる条件、必要な減少の割合、申請の期限などは自治体によって大きく異なるため、全国共通の基準としては書けません。「うちの自治体にどんな減免制度があるか」は、窓口で直接尋ねるのが確実です。

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状況別、国民健康保険の相談の仕方と持ち物

「何を伝えればいいか分からない」という方のために、状況別に相談時のポイントと、窓口に持っていくとよいものをまとめました。実際に必要な書類は自治体によって異なるため、事前に電話で確認してから来庁すると二度手間になりません。

状況伝えること持っていくとよいもの
退職して収入が下がった退職の時期、退職理由(会社都合か自己都合か)、現在の収入の見込み本人確認書類、離職票または退職証明書、雇用保険受給資格者証(交付されていれば)
失業手当(雇用保険)を受けている雇用保険を受給中であること、離職理由コード本人確認書類、雇用保険受給資格者証(表面・裏面)
収入がない・無職の状態が続いている現在の収入がゼロまたは非常に少ないこと、今後の見込み本人確認書類、通帳など収入が分かるもの、住民税の申告状況
病気・けが・災害にあった療養や被災の状況、就労が難しい期間の見込み本人確認書類、診断書など状況が分かるもの(用意できる範囲で)、罹災証明書(発行されていれば)

いずれの場合も、「いつから」「どのくらいの期間」収入が下がっている(下がる見込みか)を具体的に伝えることが、軽減や減免、分割納付の相談をスムーズに進めるポイントです。

国民健康保険料を分割で払いたいときの相談

一括での納付が難しい場合、市区町村の国民健康保険担当窓口では分割納付の相談に応じてもらえることがあります。分割の回数や1回あたりの金額は、収入の状況や自治体の判断によって決まるため、この記事で一律の金額や回数は示せません。相談の際は、「無理なく払える金額」を自分から伝えることが大切です。実際より高い金額を約束してしまうと、その後の分割も守れなくなり、かえって状況が悪化します。

収入や生活の状況によっては、国民健康保険料そのものを安くする方法として、個人事業主向けの経費や控除の見直しが役立つ場合もあります。あわせて国民健康保険料を安くする方法!個人事業主や国民健康保険料 安くする方法 個人事業主の節税入門ハンドブックも参考にしてください。

国民健康保険料は債務整理で減らせない、他に借金がある場合は

国民健康保険料は、税金と同じ「租税等の請求権」として扱われ、自己破産・任意整理・個人再生といった債務整理の対象には原則なりません。自己破産をして免責(借金の支払い義務を免除してもらうこと)が認められても、国民健康保険料や税金は免責の対象外とされており、支払い義務は残ります。これは破産法で非免責債権として定められているためです。

債務整理の相談先は弁護士だけではありません。借金問題のご相談は【アース司法書士事務所】のように、借金問題を全国から無料で相談できる司法書士事務所もあります。なお、司法書士が代理で交渉できるのは1社あたり140万円以下の借金に限られます。

つまり、国民健康保険料だけを債務整理で軽くすることはできません。一方で、消費者金融やクレジットカードのカードローンなど、他に返せない借金がある場合は、そちらを弁護士・司法書士への相談を通じて整理することで、家計全体の負担を減らし、結果として国民健康保険料の分割払いを続けやすくなることがあります。「まず借金を整理して生活を立て直し、そのうえで国保料は市区町村と分割の相談をする」という順番で考えるのが現実的です。税金の滞納・差し押さえについては税金滞納 差し押さえ 生活できない、税金滞納 差し押さえまでの期間、住民税については住民税が高くて払えないもあわせて参考にしてください。

借金の減額は、弁護士に無料で相談できます

支払いが遅れると、遅延損害金がかかります。返済が難しいときは、早めに専門家へ相談すると、返済の負担を見直せる場合があります。任意整理・個人再生・自己破産のどれが合うかは、借入額や収入によって変わります。

ライズ綜合法律事務所では、質問に答えるだけで借金の減額相談を無料で申し込めます(匿名でも可)。まずは減らせる可能性があるかだけでも確かめてみてください。

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※相談しても必ず減額できるとは限りません。債務整理を依頼する場合は所定の費用がかかります。

生活そのものが苦しいときに使える公的な支援

国民健康保険料だけでなく生活費全体が厳しい場合は、以下の公的な相談窓口も選択肢になります。

  • 生活困窮者自立支援制度:仕事が見つからない、働きたくても働けない、家賃が払えないなど、生活に困窮している方向けの相談窓口です。お住まいの地域の自立相談支援機関に相談できます。
  • 生活福祉資金貸付制度:低所得世帯・障害者世帯・高齢者世帯などを対象に、資金の貸付けと相談支援をあわせて行う制度です。相談・申込みは、お住まいの地域の市区町村社会福祉協議会が窓口になります。

どちらも、公的な機関が窓口となる制度です。民間の「審査なしで借りられる」といった融資や、個人間融資、給与ファクタリングは、貸金業の登録を受けていない違法な貸付(ヤミ金)である可能性があります。生活が苦しいときほどこうした話に頼りたくなりますが、利用するとさらに状況が悪化するおそれがあるため、まずは上記の公的な窓口や、どこからも借りれない時の最終手段と公的支援で紹介している公的な相談先を検討してください。

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よくある質問

国民健康保険料は減免してもらえますか?

災害にあった場合や、失業・廃業などで収入が著しく減少した場合に、市区町村の条例に基づく減免制度を利用できることがあります。減免の条件や必要な収入減少の割合は自治体ごとに異なるため、お住まいの市区町村の国民健康保険担当窓口に相談してください。

無職で収入がない場合、国民健康保険料はどうなりますか?

世帯の前年所得が一定の基準以下であれば、均等割額・平等割額が7割・5割・2割のいずれかの割合で軽減される制度があります。収入がない年でも住民税の申告(または国保担当窓口への申告)をしておくことで、軽減の判定が行われます。詳しい基準額は市区町村の窓口で確認できます。

国民健康保険料を分割で払うことはできますか?

一括での納付が難しい場合、市区町村の国民健康保険担当窓口で分割納付の相談ができることがあります。分割の回数や金額は収入の状況によって異なるため、無理なく払える金額を自分から伝えて相談してください。

国民健康保険料を滞納するとどうなりますか?

滞納が続くと、督促状・催告書が送られたあと、財産の調査や差押えといった滞納処分に進む可能性があります。被保険者証の取り扱いも制度改正が進んでいるため、具体的な扱いはお住まいの市区町村に確認してください。滞納が始まる前に相談することで、分割納付などの選択肢が残りやすくなります。

国民健康保険料は債務整理(自己破産など)で減らせますか?

国民健康保険料は税金と同じ「租税等の請求権」にあたり、自己破産などの債務整理では原則減らせません。他に消費者金融やカードローンなどの借金がある場合は、そちらを先に弁護士・司法書士に相談して整理し、家計を立て直したうえで国保料は市区町村と分割の相談をするのが現実的です。

会社を辞めて失業手当をもらっている場合、保険料は安くなりますか?

倒産・解雇・雇い止めなど本人の意思によらない理由で離職し、雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者に該当する場合は、前年の給与所得を30%とみなして保険料を算定する軽減制度があります。申請にはハローワークで交付される雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)が必要です。窓口で申請してください。

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出典

更新履歴

2026年9月23日:記事を公開しました。

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