この記事は、就職や転職をしたばかりで「給料が翌月払いで、今月の生活費が足りない」と感じている人向けです。結論から言うと、会社によっては給料が翌月払いになっており、初任給がいつ入るかは会社の締め日・支払日の決め方次第で、生活費のつなぎ方には公的な貸付制度や会社の制度など安全な選択肢があります。この記事では、翌月払いがきついと感じる理由、初任給が入るタイミングの考え方、退職するときの最後の給料の受け取り方、そして手を出してはいけない資金調達まで、順番に確認します。
- 給料が翌月払いであること自体は、法律上「毎月一回以上、一定の期日を定めて支払う」ことを求めているだけで、直ちに違法とは限りません(労働基準法24条)。翌月払いが違法かどうかの具体的な判断は別記事で解説しています。
- 初任給がいつ入るかは、会社の締め日・支払日の組み合わせ次第です。就業規則・給与規程や入社時の説明で確認しましょう。
- 退職するときの最後の給料は、請求してから7日以内に支払われるのが原則です(労働基準法23条)。
- 入社1か月目に生活費が足りないときは、生活福祉資金の緊急小口資金や、会社の非常時払い・前払い制度(ある場合)をまず確認します。
- 給与ファクタリングや個人間融資には手を出さないでください。金融庁は、業として賃金債権を買い取って金銭を交付する行為は貸金業に該当すると公表しています。
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給料の翌月払いがきついと言われる理由と、なぜ翌月払いなのか
「給料 翌月払い きつい」と検索する背景には、入社直後や転職直後に手持ちのお金が心もとなくなり、家賃や生活費の支払いに不安を感じることが挙げられます。まず前提として、給料の支払い方法は労働基準法で細かく定められています。

労働基準法24条は、賃金について「通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない」こと、そして「毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない」ことを定めています。この条文が求めているのは、支払いの回数と期日を一定にすることであり、締め日と支払日の間隔(当月払いか翌月払いか)そのものを禁止しているわけではありません。そのため、会社によっては「月末締め・翌月○日払い」といった翌月払いの給与規程を採用しています。
翌月払いという支払い方式そのものが違法かどうかの具体的な判断基準は、この記事では扱いません。給料の翌月払いは違法?で詳しく解説していますので、そちらをあわせて確認してください。
初任給はいつ入る?入社日・締め日・支払日の関係
初任給がいつ振り込まれるかは、会社が定めている「締め日」と「支払日」の組み合わせで決まります。締め日とは給与を計算する対象期間の区切り、支払日とはその期間分の給与を実際に振り込む日のことです。以下は考え方を示すための仮の例で、実際の日付は会社の就業規則・給与規程で必ず確認してください。

| 項目 | 仮の例 | 考え方 |
|---|---|---|
| 入社日 | 4月1日 | この日から給与計算の対象期間が始まる |
| 給与の締め日 | 毎月末日締め | 会社によっては20日締めなど別の設定もある |
| 初回の支払日(翌月払いの場合) | 5月25日 | 4月1日〜4月30日分の給与が、翌月の支払日にまとめて振り込まれる |
| 2回目以降の支払日 | 毎月25日 | 以降は毎月一定の期日に、前月分の給与が支払われる |
この例のように、締め日が「当月末」で支払日が「翌月」に設定されている会社では、入社してから初めての給料日まで1か月以上かかることになります。自分の場合の締め日・支払日は、雇用契約書や就業規則、給与規程に明記されていますので、入社時に配布された書類を確認するか、人事・総務の担当者に確認しましょう。
退職するときの最後の給料はいつ・どうすればもらえる?
「翌月払い 退職」と検索する人が気にしているのは、退職後にもらえるはずの最後の給料(退職月分の給与)がいつ支払われるのか、という点です。この点は労働基準法23条(金品の返還)に定めがあります。

同条は「使用者は、労働者の死亡又は退職の場合において、権利者の請求があつた場合においては、七日以内に賃金を支払い、積立金、保証金、貯蓄金その他名称の如何を問わず、労働者の権利に属する金品を返還しなければならない」としています。つまり、退職者(またはその遺族)が支払いを請求すれば、会社は7日以内に未払いの賃金を支払う義務があります。同条2項では、賃金や金品について争いがある場合でも、異議のない部分については同じ7日の期間中に支払わなければならないとされています。
もともとの給与規程が「翌月払い」であっても、退職者から請求があれば、この7日以内のルールが優先されます。ただし、実際にどう支払われるかは会社によって異なるため、退職が決まったら、最後の給料がいつ・どのように支払われるかを会社の担当者に早めに確認しておくと安心です。
入社1か月目、生活費が足りないときのつなぎ方
「翌月払い 生活費」で調べている人向けに、初任給が入るまでの間に使える可能性がある選択肢を整理します。安全な制度と、手を出してはいけない方法を分けて確認してください。

| 区分 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 公的な制度 | 生活福祉資金の緊急小口資金(実施主体:都道府県社会福祉協議会)。緊急かつ一時的に生計の維持が困難なときの少額の費用として、10万円以内・無利子・保証人不要、据置期間は貸付けの日から2か月以内、償還期間は据置期間経過後12か月以内。窓口はお住まいの市区町村社会福祉協議会。 | 低所得者世帯など貸付対象の要件があり、償還可能性の有無も考慮される。まずは窓口に相談する |
| 会社の制度 | 労働基準法25条の非常時払い(下で説明)。または会社が福利厚生として独自に用意している給与前払い制度。 | 非常時払いは法律で定められた事由に当てはまる場合に限られる。前払い制度は「会社に制度がある場合」だけ利用できる |
| やってはいけないもの | 給与ファクタリング、給与の先払いアプリを使った現金化、個人間融資 | 金融庁は、業として賃金債権を買い取って金銭を交付し個人を通じて資金を回収する行為は貸金業に該当すると公表している。無登録の業者(ヤミ金融)を利用すると、高額な利息や違法な取り立ての被害を受ける危険がある |
生活費が足りない場合にまず検討したいのは、公的な制度や会社に確認できる制度です。絶対借りれるヤミ金は存在する?もあわせて確認し、「審査なし」「ブラックOK」をうたう業者には近づかないでください。
会社に前払い・非常時払いをお願いできる場合
労働基準法25条(非常時払)は、「使用者は、労働者が出産、疾病、災害その他厚生労働省令で定める非常の場合の費用に充てるために請求する場合においては、支払期日前であつても、既往の労働に対する賃金を支払わなければならない」と定めています。つまり、すでに働いた分の給与については、決められた支払期日より前でも請求できる場合があるということです。
25条本文の労働者本人の出産・疾病・災害に加え、労働基準法施行規則9条で次の3つが定められています。
- 労働者の収入によって生計を維持する者が出産し、疾病にかかり、又は災害をうけた場合
- 労働者又はその収入によって生計を維持する者が結婚し、又は死亡した場合
- 労働者又はその収入によって生計を維持する者がやむを得ない事由により1週間以上にわたって帰郷する場合
つまり「初任給が入るまで手持ちが心もとない」というだけでは、法律上の非常時払いの対象にはなりません。一方で、これとは別に、会社が福利厚生として独自の給与前払い制度を用意している場合もあります。こちらは法律上の義務ではなく、あくまで「会社に制度がある場合」に利用できるものですので、就業規則や社内規程、または人事・総務の担当者に確認しましょう。
給与ファクタリングなど「やってはいけない」資金調達に注意
初任給までのつなぎとして、「給与ファクタリング」や給与の先払いをうたうサービスでの現金化、SNS等での個人間融資を検討する人もいますが、これらは避けてください。

金融庁は公式ページで、「いわゆる『給与ファクタリング』などと称して、業として、個人(労働者)が使用者に対して有する賃金債権を買い取って金銭を交付し、当該個人を通じて当該債権に係る資金の回収を行うことは、貸金業に該当します」と明示しています。貸金業を行うには財務局長又は都道府県知事の登録が必要で(貸金業法3条)、無登録での営業は刑事罰の対象です(同法11条・47条)。金融庁は「貸金業登録を受けていないヤミ金融業者により、年利に換算すると数百〜千数百%になるような法外な利息を支払わされたり、大声での恫喝や勤務先への連絡といった違法な取立ての被害を受けたりする危険性があります」とも注意を呼びかけています。
金融庁は「借金ではありません」「ブラックOK」などの誘い文句に注意するよう呼びかけています。同様に、SNSやインターネット掲示板での個人間融資も、貸金業登録を受けていない者による違法な貸付けである場合があるとして、金融庁が注意を呼びかけています。初任給までの数日〜数週間をしのぐために、こうしたサービスを利用するのはやめましょう。
家賃・カードの支払いが間に合わないとき
初任給が入る前に家賃やクレジットカードの支払期日が来てしまいそうな場合は、まず支払い先に早めに連絡し、支払日の相談ができないか確認してください。連絡をせずに放置するよりも、状況を伝えたほうが選択肢は残ります。
生活費全般が厳しく、公的な支援を検討したい場合は、お住まいの自治体の生活困窮者自立支援制度も窓口の一つです。どこからも借りれない時の最終手段と公的支援で、相談先の考え方を確認できます。
すでに他の借金が重なっていて返済のめどが立たない場合は、弁護士・司法書士への相談も選択肢です。依頼して受任通知が届くと、貸金業者からの督促は止まりますが、電気・水道・家賃など貸金業者ではない相手には、この扱いは当てはまりません。まずは無理のない範囲で、状況を専門家や窓口に相談することが大切です。
どこに相談すればいいか迷ったら、借金問題を扱う司法書士事務所に一度相談してみるのも一つの方法です(借金問題のご相談は【アース司法書士事務所】
)。司法書士が代理で交渉できるのは1社あたり140万円以下の借金が対象です。
借金の減額は、弁護士に無料で相談できます
支払いが遅れると、遅延損害金がかかります。返済が難しいときは、早めに専門家へ相談すると、返済の負担を見直せる場合があります。任意整理・個人再生・自己破産のどれが合うかは、借入額や収入によって変わります。
ライズ綜合法律事務所では、質問に答えるだけで借金の減額相談を無料で申し込めます(匿名でも可)。まずは減らせる可能性があるかだけでも確かめてみてください。
※相談しても必ず減額できるとは限りません。債務整理を依頼する場合は所定の費用がかかります。
よくある質問
給料が翌月払いなのはなぜですか?
労働基準法24条は、賃金について「毎月一回以上、一定の期日を定めて支払う」ことを求めていますが、締め日から支払日までの間隔そのものを禁止してはいません。そのため、会社によっては就業規則・給与規程で「月末締め・翌月○日払い」のような翌月払いを採用しています。
翌月払いの場合、初任給はいつ入りますか?
会社が定めている締め日と支払日の組み合わせで決まります。たとえば入社日が4月1日で、締め日が毎月末日、支払日が翌月25日という会社であれば、4月分の給与は5月25日に支払われることになります。実際の日付は就業規則・給与規程で確認してください。
退職するときの最後の給料(翌月払い分)はいつもらえますか?
労働基準法23条により、退職者(またはその遺族)が請求すれば、会社は7日以内に賃金を支払わなければなりません。争いがある場合でも、異議のない部分については同じ7日の期間中に支払う必要があります。
入社1か月目で生活費が足りないときはどうすればいいですか?
生活福祉資金の緊急小口資金(実施主体:都道府県社会福祉協議会、10万円以内・無利子・保証人不要、窓口はお住まいの市区町村社会福祉協議会)や、会社が用意している給与前払い制度の有無をまず確認しましょう。給与ファクタリングや個人間融資は利用しないでください。
給料の前借りは必ずできますか?
必ずできるとは限りません。労働基準法25条の非常時払いは、出産・疾病・災害、結婚・死亡、やむを得ない事由による1週間以上の帰郷という、法律で定められた事由に当てはまる場合の制度です。それ以外で前払いを受けられるかどうかは、会社に独自の前払い制度があるかどうか次第です。
翌月払いが違法かどうかはどこで確認できますか?
この記事では翌月払いの支払い方式そのものの違法性は扱っていません。給料の翌月払いは違法?で詳しく解説していますので、そちらを確認してください。
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出典
- 労働基準法(e-Gov法令検索、令和8年7月17日施行版)
- 労働基準法施行規則(e-Gov法令検索)
- 給与の買取りをうたった違法なヤミ金融にご注意ください!(金融庁)
- 貸金業法(e-Gov法令検索)
- 生活福祉資金貸付条件等一覧(厚生労働省)
- 生活福祉資金貸付制度(厚生労働省)
更新履歴
2026年9月28日:記事を公開しました。
