住宅ローンが払えない|返済方法変更・任意売却・個人再生の住宅ローン特則で家を残せるか

住宅ローンが払えない|返済方法変更・任意売却・個人再生の住宅ローン特則で家を残せるか

住宅ローンが払えなくなりそうなとき、「家を手放すしかないのか」と不安になる人は多いはずです。返済方法の変更や、個人再生の住宅ローン特則など、家を残せる可能性のある方法があります。この記事では、住宅金融支援機構と法テラスの案内をもとに、返済方法変更のメニュー、任意売却、個人再生の住宅ローン特則を整理します。

先に結論
  • 払えなくなる前に、返済中の金融機関に相談します。住宅金融支援機構の返済方法変更(Aタイプ・Bタイプ・Cタイプ)は、手数料不要です。
  • 返済方法の変更は、審査があり、総返済額が増えることがあります。
  • 他にも借金があって返済が難しいときは、個人再生の住宅ローン特則で、住宅を失わずに債務整理できる場合があります(法テラス)。
  • 任意売却は、競売によらず通常の不動産取引として売る方法です。
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目次

住宅ローンが払えそうにないときは、早めに金融機関へ

住宅金融支援機構は、融資の返済で困っている人のために、返済方法変更のメニューを用意しています。具体的な申請手続は、返済中の金融機関(融資を申し込んだ金融機関)に連絡するよう案内されています。機構のカスタマーセンター(ご返済中のお客さま専用ダイヤル 0120-0860-16、通話無料、9:00〜17:00、祝日・年末年始を除き土日も営業)は、一般的な返済の相談を受け付けています。国際電話などで使えないときは048-615-0421(通話料がかかります)です。

機構の「金融円滑化への取組について」には、機構職員による返済相談を行っていること、受託金融機関の機構窓口でも住宅ローンの返済相談を行っていることが書かれています。ご返済についての具体的な相談や申請手続は、返済中の金融機関に問い合わせるよう案内されています。

この記事の返済方法変更は、住宅金融支援機構の融資(フラット35など)が対象です。民間の金融機関の住宅ローンは、取り扱いが異なります。まず、ローンを借りている金融機関に、早めに相談してください。

返済方法変更の3つのタイプ(住宅金融支援機構)

機構の「月々の返済でお困りになったとき」には、返済方法変更メニューが、大きく分けて3つのタイプがあると書かれています。手数料はいずれも不要です。

タイプこんなとき(住宅金融支援機構の説明)手数料
Aタイプ離職や病気等で収入が減少し、返済が大変になった不要
Bタイプしばらくの間、返済額を減らして返済したい不要
Cタイプボーナス返済が負担になっている不要

返済方法変更を使うには、変更中と、変更期間の終了後について、返済を続けられることが確認されます。審査の結果、希望に添えない場合もあります。メニューは、組み合わせて使えるものもあります(Aタイプで期間延長のみを使うときは、Bタイプと組み合わせられます。Aタイプで元金の支払いの一時休止を希望するときは、Bタイプとは組み合わせられません)。

これらのメニューでも返済の継続が難しい人のうち、年齢が満70歳以上などの人は、シルバー返済特例を使える場合があるとされています。

注意:総返済額が増えることがある

機構は、返済方法の変更の内容によっては、総返済額が増えることがあると注意しています。変更を決める前に、返済予定額の説明をよく聞いてください。

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手続の流れと、そのほかの変更内容

  1. 返済方法変更メニューの中から、自分に合うタイプを考える
  2. 返済中の金融機関に相談する(状況や希望を伝え、おすすめのメニューと返済予定額の説明を受ける)
  3. 返済中の金融機関に、返済方法変更を申請する(申請書のほか、必要書類を出す場合がある)
  4. 適用できるかどうかの審査を受ける(一定の時間がかかる)
  5. 適用できる場合は、返済方法変更の契約を結ぶ

収入の変化により、返済方法の変更を希望し、機構が認めた場合は、次のような変更もできます。手数料はかかりません。

返済方法の変更でできること(機構が認めた場合)
払込期日の変更
ボーナス払い月の変更
「毎月払いとボーナス払いの併用」から「毎月払いのみ」への変更(またはその逆)
毎月払い分・ボーナス払い分の金額内訳の変更
元金均等返済から元利均等返済へ(またはその逆)の変更
返済期間の短縮

申請用紙は、返済中の金融機関に用意されています。審査では、今後の返済に無理がないかが確かめられたうえで、承認されます。機構のサイトには、「ご返済が困難になっているお客さまへ」と「(70歳以上の方)返済方法変更のご案内」のチラシも載っています。

返済期間の短縮の結果、返済期間(初回返済日から最終回返済日まで)が10年未満になると、所得税の税額控除(住宅借入金等特別控除)の対象外になるため、控除を受けるのに必要な「融資額残高証明書」は送付されません。

それでも払えないときの選択肢

個人再生の「住宅ローン特則」

住宅金融支援機構は、機構への返済のほかにも返済を抱え、返済の継続が難しいと思われる人は、個人版民事再生法(個人再生)を利用する方法もあるとして、弁護士など法律の専門家への相談を勧めています。法テラスによると、個人再生の住宅ローン特則が使えるのは、次の場合に限られます。

  1. 住宅ローンで建設または購入などをした自宅の土地・建物で、実際に居住していること
  2. 住宅ローン債権者以外の債権者のための抵当権が設定されていないこと

住宅ローン特則を使えば、住宅を失わずに債務整理ができます。ただし、住宅ローンの返済総額は、ほかの借金のように少なくすることはできません。個人再生の最低弁済額や返済期間は個人再生でいくらまで減る?で、仕組みは個人再生とは?で解説しています。

自宅の任意売却

法テラスは、自宅の任意売却を、裁判所の競売手続によらずに、通常の不動産取引として住宅を売却する手続だと説明しています。売却代金は住宅ローンの残額にあてられます。競売手続よりも高い金額での取引が期待できるため、抵当権者も応じてくれる場合があります。

任意整理で、住宅ローンを対象にできるか

法テラスによると、住宅ローンについても任意整理はできます。ただし、任意整理の性質上、相手方と合意する必要があるため、延滞が長期にわたるときには、任意整理が困難になる場合もあります。任意整理の詳しい説明は任意整理のメリット・デメリットにあります。

延滞したときの流れと、相談先

延滞してしまってから動くより、収入が減ったと分かった時点で、すぐ相談するほうが、選べる方法は多くなります。機構の返済方法変更は、返済を続けられることを前提にした制度のため、早めの相談が欠かせません。

住宅ローンを延滞した場合の、一般的な督促や差押えの流れは、督促状を無視し続けるとどうなる?、支払督促が届いたら2週間以内に異議、給料の差し押さえはいくらまで?で解説しています。債務整理の費用が払えないときは、法テラスの立替制度があります。条件は債務整理の費用が払えないときで整理しています。

弁護士や司法書士に相談したいときは、法テラス・サポートダイヤル(0570-078374、平日9時〜21時、土曜9時〜17時)から案内を受けられます。

「審査なし」をうたう業者や個人間融資、給与ファクタリングは、貸金業の登録がない違法な貸付である可能性が高いため使わないでください。

借金の減額は、弁護士に無料で相談できます

支払いが遅れると、遅延損害金がかかります。返済が難しいときは、早めに専門家へ相談すると、返済の負担を見直せる場合があります。任意整理・個人再生・自己破産のどれが合うかは、借入額や収入によって変わります。

ライズ綜合法律事務所では、質問に答えるだけで借金の減額相談を無料で申し込めます(匿名でも可)。まずは減らせる可能性があるかだけでも確かめてみてください。

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※相談しても必ず減額できるとは限りません。債務整理を依頼する場合は所定の費用がかかります。

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まとめ

  1. 住宅金融支援機構の返済方法変更は、A・B・Cの3タイプで、手数料不要。審査がある。
  2. 返済方法の変更で、総返済額が増えることがある。
  3. 70歳以上などの場合は、シルバー返済特例を使える場合がある。
  4. 個人再生の住宅ローン特則で、住宅を失わずに債務整理できる場合がある。
  5. 任意売却は、競売によらない住宅の売却。早めに専門家へ相談する。

よくある質問

住宅ローンが払えなくなりそうです。まず何をすればいいですか?

返済中の金融機関に、早めに相談してください。住宅金融支援機構の融資の場合は、具体的な申請手続は、返済中の金融機関に連絡するよう案内されています。一般的な返済の相談は、機構のカスタマーセンター(0120-0860-16)でも受け付けています。

住宅金融支援機構の返済方法変更には、手数料がかかりますか?

機構の案内では、返済方法変更メニューの3つのタイプ(A・B・C)は、いずれも手数料不要です。ただし、審査があり、希望に添えない場合もあります。

返済期間を延ばすと、総返済額はどうなりますか?

機構は、返済方法の変更の内容によっては、総返済額が増えることがあると注意しています。変更前に、返済予定額の説明を受けてください。

70歳以上でも、返済方法を変更できますか?

機構の案内では、返済方法変更メニューでは返済の継続が難しい人のうち、年齢が満70歳以上などの人は、シルバー返済特例を適用できる場合があります。

個人再生で、住宅を残せますか?

法テラスによると、個人再生では、住宅ローン特則を使えば、住宅を失わずに債務整理ができます。条件は、住宅ローンで建設・購入した自宅に居住していることと、住宅ローン債権者以外の抵当権が付いていないことです。

任意売却とは、何ですか?

裁判所の競売手続によらずに、通常の不動産取引として住宅を売却する手続です。売却代金は、住宅ローンの残額にあてられます。競売よりも高い金額での取引が期待できるため、抵当権者も応じてくれる場合があると、法テラスは説明しています。

出典

更新履歴

2026年10月9日:記事を公開しました。

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