熊本地震で仕事を休業・失業したら失業給付をもらえる|再雇用予定でも受給可・6か月で受給資格

熊本地震で仕事を休業・失業したら失業給付をもらえる|再雇用予定でも受給可・6か月で受給資格

令和8年熊本地震で勤め先が休業・廃止になり、仕事ができなくなった人に向けた記事です。厚生労働省は、災害救助法の適用地域(熊本県内の21市町村)にある事業所が災害で休業・廃止したため一時的に離職した人について、再雇用が予定されていても雇用保険の基本手当(失業給付)を受けられる特別措置を実施しています。

厚生労働省の「令和8年熊本地震被害に伴う雇用保険の特別措置に関するQ&A」(令和8年8月28日版)などで確認できた内容を、2026年10月9日現在でまとめます。

先に結論
  • 勤め先が災害で休業・廃止になり一時的に離職した人は、再雇用が予定されていても基本手当を受給できます(通常は受給できない)。
  • 受給に必要な被保険者期間は、休業日前1年間に6か月以上(通常は2年間に12か月以上)。
  • 給付日数は、倒産・解雇などで離職した人(特定受給資格者等)と同じく手厚い日数になります。
  • ハローワークに行けないときは、認定日の変更やほかのハローワークでの手続きができ、電話相談も可能です。
  • 離職票がなくても、本人の申し出等で手続きを進められます。
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目次

熊本地震の雇用保険の特別措置|対象になる人

厚生労働省のQ&Aによると、「災害救助法の適用地域における雇用保険の特別措置」(一時的に離職する場合の特別措置)の対象は、次の人です。

  • 地震被害のときに、災害救助法の適用地域(熊本県内21市町村・10市10町1村)の事業所で勤務していた人。
  • 事業所が災害により事業を休止・廃止したため、一時的に離職を余儀なくされた人。
  • 事業再開後の再雇用が予定されている場合でも対象。

厚生労働省のQ&Aは、雇用されている事業所が対象地域外でも、就業場所(店舗、建設現場、派遣先など)が対象地域内であれば利用できる、としています。自分が対象か分からないときは、ハローワークに電話で確認してください。

受給の条件と、もらえる額・日数の目安

項目通常熊本地震の特別措置
再雇用が予定されているとき基本手当を受給できない受給できる
必要な被保険者期間離職日前2年間に12か月以上休業日(離職日)前1年間に6か月以上
給付日数離職理由などによる倒産・解雇等で離職した人(特定受給資格者等)と同じく手厚い日数。所定の給付日数が終わっても復帰できない場合は、原則60日間(給付日数が330日と270日の場合は30日)の給付延長がある
給付額―給付率は離職前の年齢・賃金により45%〜80%。上限あり。基本手当は非課税

厚生労働省のQ&Aに載っている、月額の目安は次のとおりです。正確な額は、ハローワークに提出する離職票や休業票にもとづいて計算されます。

給与の総支給額(月平均・賞与を除く)基本手当の月額の目安
15万円程度11万円程度
20万円程度13万円程度
30万円程度16万円程度

基本手当は、失業認定日の約7日後に、ハローワークに登録した銀行(郵貯)口座に振り込まれます。

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手続きに必要なもの|書類がないときは

この特別措置の対象者には、勤務していた事業所が発行した「雇用保険被保険者離職票」が必要です。ほかに、次のものが案内されています。

  • マイナンバーカード(お持ちでない方は、個人番号がわかるもの(通知カード、個人番号の記載のある住民票)と、身元(実在)確認書類(運転免許証、官公署が発行した身分証明書など))
  • 本人名義の預(貯)金通帳(カード)
  • 写真(縦3cm・横2.5cm)。マイナンバーカードを提示する場合は省略可

ただし、確認書類がない場合でも、本人の申し出等で手続きができます。事業主と連絡がつかず離職票が発行されない場合も、本人の申し出等で手続きを進められます。まずは最寄りのハローワークや都道府県労働局に相談してください。給与明細や賃金の振込が確認できる通帳など、就業時の状況が分かる書類があると、相談や手続きが円滑になります。

ハローワークに行けないとき|認定日の変更・他のハローワーク・電話相談

  • 失業の認定日の変更:地震の影響で、指定された認定日にやむを得ずハローワークに来所できなかったときは、来所可能な日に認定日を変更できます。事前の申し出や、やむを得ない理由を証明する書類は不要です。認定日に来所できなかった方は、来所日の前日までの失業認定を一括で行います。
  • 他のハローワークでの手続き:地震による交通の途絶や遠隔地への避難などで、居住地を管轄するハローワークに行けないときは、ほかのハローワークで基本手当の受給手続きを行えます。受給手続きに必要な確認書類がなくても手続きできます。
  • 求職活動の実績:地震被害でやむを得ず予定していた求職活動ができなかった場合は、応募などの実績がなくても基本手当を受給できます。認定日に、その旨をハローワークの担当者に伝えます。
  • 電話相談:特別措置の相談のために、必ずしもハローワークに行く必要はありません。電話による相談も行われています。

休業中にボランティア活動をした場合も、就職の意思・能力があり就職活動の実績があれば受給できます(有償の場合は基本手当が減額される場合があります)。

特別措置を使うときの注意点|被保険者期間は通算されない

厚生労働省は、この特別措置で失業給付を受けた人について、休業が終了して雇用保険被保険者資格を取得しても、休業前の被保険者期間は通算されないと案内しています。そのため、制度を使ったあとに再び離職したときは、次のような影響が出る場合があります。

  • 基本手当の受給に、制度を利用した後から離職日以前2年間に12か月以上の被保険者期間が必要となる場合がある(倒産・解雇等による離職などでは、1年間に6か月以上)。
  • 教育訓練休暇給付金(被保険者期間5年間)、高年齢雇用継続給付(5年間)、育児休業等給付(1年間)、介護休業給付(1年間)の受給に影響する場合がある。

該当しそうなときは、制度を使う前に、ハローワークで自分の被保険者期間と今後の見通しを確認してください。

収入が途絶えたときにあわせて確認したい支援

  • 生活費の貸付:生活福祉資金(緊急小口資金)の災害時特例貸付は、令和8年10月30日(金)まで(受付時間は午前10時〜午後4時)(原則10万円以内・無利子・保証人不要)。
  • 支援金:被災者生活再建支援金(複数世帯で全壊の場合、住宅を建設・購入するときは計300万円など。区分別の金額は熊本県のページで確認)。申請期限は基礎支援金が令和9年8月27日です。
  • 医療費の窓口負担:主たる生計維持者が失職して現在収入がない旨などを申告すれば、医療機関の窓口での支払いは不要です(令和8年11月末まで)。
  • ローン:住宅ローンなどの返済が苦しい個人は、自然災害債務整理ガイドラインで免除・減額を申し出られる場合があります。

勤め先との間で賃金や休業手当、解雇などのトラブルが生じたときは、熊本労働局が設けた特別労働相談窓口や、法テラスの無料法律相談(令和9年7月27日まで)も利用できます。公的支援の全体像はお金が必要なのにどこからも借りれない時の最終手段と公的支援で整理しています。

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よくある質問

熊本地震で勤め先が休業したとき、再雇用が決まっていても失業給付をもらえますか?

厚生労働省のQ&Aによると、災害救助法の適用地域(熊本県内21市町村)の事業所が災害で休止・廃止したために一時的に離職を余儀なくされた方は、事業再開後の再雇用が予定されている場合でも、雇用保険の基本手当を受給できます。通常は再雇用が予定されていれば受給できません。

受給するには、雇用保険にどのくらい入っていた必要がありますか?

通常は離職日前2年間に被保険者期間が12か月以上必要ですが、この特別措置では、休業日(離職日)前1年間に雇用保険の被保険者期間が6か月以上あれば、その他の要件を満たす場合に受給できます。

ハローワークに行けないときはどうすればいいですか?

失業の認定日に来所できなかったときは、来所可能な日に認定日を変更でき、事前の申し出ややむを得ない理由を証明する書類は不要です。交通の途絶や避難で居住地を管轄するハローワークに行けないときは、ほかのハローワークでも手続きできます。電話による相談もできます。

離職票がなくても手続きできますか?

事業主と連絡がつかず離職票が発行されない場合でも、本人の申し出等により手続きを進められます。まず最寄りのハローワークまたは都道府県労働局に相談してください。給与明細や賃金の振込が確認できる通帳など、就業時の状況が分かる書類があると円滑です。

事業主(会社)は何を提出すればいいですか?

厚生労働省のQ&Aによると、事業主は「雇用保険被保険者資格喪失届」と「雇用保険被保険者離職証明書」を事業所管轄のハローワークに提出します。用紙はハローワークで配布しており、確認できる書類が全くない場合でも、本人の申し出等で手続きを進められます。

この特別措置を使うと、あとで不利になることはありますか?

特別措置で失業給付を受けた人は、休業が終了して雇用保険の被保険者資格を取得しても、休業前の被保険者期間は通算されません。そのため、再び離職したときの受給要件や、教育訓練休暇給付金・高年齢雇用継続給付・育児休業等給付・介護休業給付の受給に影響が出る場合があります。

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出典

更新履歴

  • 2026年10月9日:記事を公開しました。
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