「借金まみれ」と感じるほど返済が重くなると、延滞したらどうなるのか、いくらまでなら大丈夫なのか、誰に相談すればよいのかが分からず、動けなくなることがあります。この記事は、貸金業法などの法令と、金融庁・日本貸金業協会・法テラス・裁判所・国民生活センターなどの公的機関の情報をもとに、返済が難しくなったときに起こること、返済の見直し方、相談先を整理したものです。
確認日は2026年9月30日です。体験談や独自の調査・統計は使わず、公的な資料で確認できる内容だけを書いています。法令には「この金額を超えたら危険」という決まった基準はありません。金額そのものよりも、毎月の返済を収入で払えているかどうかが、見直しの目安になります。
- 返済が遅れると遅延損害金がかかり、督促が来て、延滞の情報が信用情報機関に登録されます。営業的金銭消費貸借の遅延損害金は、年20%を超える部分が利息制限法で無効とされています。
- 貸金業者からの借入れは、原則として年収の3分の1を超える貸付けの契約を結べません(総量規制)。ただし、この額まで借りてよいという意味ではありません。
- 給料は、裁判所の手続を経て差し押さえられることがありますが、給料の4分の3に当たる部分は差押えが禁止されています(政令で定める上限あり)。
- 返済のために新たに借りると、返済額が増えやすくなります。督促が厳しくなる前に、法テラス・日本貸金業協会・財務局の窓口などへ相談してください。
- 弁護士・司法書士に依頼して受任通知が届くと、貸金業者からの督促は止まります。ただし、借金がなくなるわけではありません。
返済のために借りる前に、借金を減らせるか確認しませんか
次のどれかに当てはまるなら、新しく借りるより先に、弁護士に借金の減額を相談する方法があります(債務整理)。
- 毎月返しているのに、元金がほとんど減らない
- 返済のために、別の会社から借りている
- 支払いが遅れて、督促の電話やSMSが来ている
ライズ綜合法律事務所の減額相談は、借入金額などの質問に答えるだけで申し込めます。相談は無料で、匿名でも申し込めます。家族や知人に知られないよう配慮して対応すると案内されています。
※相談しても必ず減額できるとは限りません。債務整理を依頼する場合は所定の費用がかかります。
借金が返せなくなると起きること
返済が遅れたときに起こることを、根拠とあわせて整理します。具体的な日数や、どの段階で何が届くかは、契約内容や債権者によって異なります。
| 起こること | 根拠・内容 |
|---|---|
| 遅延損害金がかかる | 契約で定めた遅延損害金がかかります。利息制限法7条は、営業的金銭消費貸借の遅延損害金の予定が年2割を超えるときは、その超過部分を無効としています。 |
| 督促の連絡が来る | 貸金業法21条は、貸金業者の取立てについて、人を威迫することや、私生活・業務の平穏を害する言動を禁じています。正当な理由なく午後9時から午前8時に電話・FAX・訪問をすること(同法施行規則19条)、正当な理由なく勤務先などへ連絡・訪問すること、借入れの事実を債務者以外に明らかにすること、他から借りて返済資金を作るよう要求することなども禁止されています。 |
| 信用情報に登録される | CICは、クレジット情報のうち、お支払状況(異動〔延滞・保証履行・破産〕の有無を含む)を「契約期間中および契約終了後5年以内」保有するとしています。日本信用情報機構(JICC)も、契約日が2019年10月1日以降の返済状況は「契約継続中及び契約終了後5年以内」と案内しています。 |
| 裁判所の手続に進むことがある | 強制執行は、確定判決や仮執行宣言付支払督促などの「債務名義」によって行われます(民事執行法22条)。 |
給料の差押えはどう進む?
債権者が給料を差し押さえるには、原則として、判決や支払督促などで債務名義を得たうえで、裁判所に申し立てる必要があります(民事執行法22条)。その途中で、督促のほか、支払督促や訴状など裁判所からの書類が届くことがあります。届いた書類を放置すると手続が進むおそれがあるため、内容が分からないときは、早めに法テラスなどへ相談してください。
差し押さえられる範囲には制限があります。民事執行法152条は、給料・賞与などの債権について、支払期に受けるべき給付の4分の3に当たる部分は差し押さえてはならないと定めています(その額が政令で定める額を超えるときは、政令で定める額に相当する部分)。養育費など一定の債権を請求する場合は、「4分の3」が「2分の1」になります(同条3項)。
生活・住まいに困ったら
返済のために家賃や生活費が足りなくなったときは、借金の窓口とは別に、生活全般の相談窓口があります。厚生労働省の「生活困窮者自立支援制度」では、お住まいの地域の自立相談支援機関が相談を受け、状況に合わせた支援プランを作ります。あわせて、次の支援が用意されています。
- 住居確保給付金:離職などにより住居を失った方、または失うおそれの高い方に、就職に向けた活動をするなどを条件に、一定期間、家賃相当額を支給します(資産・収入などの要件があります)。
- 家計改善支援:家計の状況を「見える化」し、相談者が自分で家計を管理できるよう、支援計画の作成や関係機関へのつなぎなどを行います。
なお、CICによると、公共料金を銀行口座などからの引き落としで直接支払っている場合、その延滞は信用情報機関には登録されません。一方、割賦販売法の対象商品を割賦(分割)払いで購入している場合は、そのお支払状況(割賦残債額・遅延の有無など)もCICの保有する情報に含まれます。
借金がいくらから危険?目安は「額」より「返せているか」
「いくらまでなら借りても大丈夫か」は、収入・家族構成・ほかの支出によって変わるため、法令で決まった金額はありません。参考になる法令上の基準は、貸金業法の総量規制です。貸金業法13条の2は、貸金業者が個人に貸し付けるとき、その人の貸金業者からの借入れ合計(住宅資金貸付けなどを除く)が、年間の給与などの3分の1(基準額)を超えることになる貸付けの契約を、原則として結んではならないと定めています。
年収ごとの3分の1を単純に計算すると、次のようになります(貸金業者からの借入れ残高の合計の上限にあたる金額。例外があります)。
| 年収 | 3分の1の金額 |
|---|---|
| 300万円 | 100万円 |
| 500万円 | 約167万円 |
| 800万円 | 約267万円 |
この規制は貸金業者に対するルールで、銀行など貸金業者以外からの借入れには、貸金業法の総量規制は適用されません。また、上限の範囲内であっても、毎月の返済が生活を圧迫するなら、無理のない金額とはいえません。
相談を考えるサイン
次のような状態が続いているときは、返済が家計の限界に近づいている可能性があります。公的に決まった診断基準ではありませんが、相談に行くかどうかの目安にしてください。
- 毎月の返済額を払うと、生活費が足りなくなる
- 返済のために、別の借入れやカードのキャッシングを使っている
- 借入先・残高・毎月の返済額を、書き出して把握できていない
- 督促状や、裁判所からの書類が届いている
- 税金・国民健康保険料・家賃などの支払いが遅れている
- 最低返済額しか払えない月が続いている
返済期間と利息の計算例
返済に何か月かかり、利息がいくらになるかは、残高・金利・毎月の返済額から計算できます。次の表は、残高100万円・年15%(利息制限法の上限は、元本100万円以上で年15%)の借入れを、毎月一定額で返す場合の仮の計算例です。実際の借入れの統計や事例ではなく、月利(年利÷12)で計算した目安であり、契約ごとの日割り計算とは少し異なります。
| 毎月の返済額 | 完済までの期間 | 利息の合計 |
|---|---|---|
| 3万円 | 約44か月(約3年8か月) | 約30万円 |
| 2万円 | 約79か月(約6年7か月) | 約58万円 |
| 1万円 | 完済できない | 毎月の利息が約1万2,500円のため、返済額が利息に届かず残高が減らない |
毎月の返済額が同じでも、残高が大きいほど利息の割合が大きくなり、元本が減りにくくなります。表計算ソフトでは、期間を求める関数(例:NPER関数)などで同じような計算ができます。手元の借入れで確かめるときは、契約書面に書かれた実質年率と返済方式を確認してください。
複数の借入れがあるときは、借入先・残高・金利・毎月の返済額を一覧に書き出すと、どこに利息の負担が大きくかかっているかが分かります。書き出したものは、相談窓口に持っていくときにも役立ちます。
状況別に確認すること
クレジットカードのリボ払いが膨らんだとき
国民生活センターによると、リボルビング払い(リボ払い)は、利用金額や回数にかかわらず、あらかじめ設定した一定の金額を毎月支払う方法です。月々の支払額を一定に抑えられる一方、支払いが長期化して手数料がかさむことがあります。リボ専用カードや自動リボ設定のカードは、「一括払い」と告げても自動的にリボ払いになります。
意図せずリボ払いになっていないかは、利用明細で確認できます。毎月の支払残高や手数料が分かるため、明細は毎月確認し、不明な点はカード会社に問い合わせてください。困ったときは、消費者ホットライン「188」で、お住まいの自治体の消費生活センターなどを案内してもらえます。
ゲーム課金・投げ銭・ギャンブルが原因のとき
ゲームの課金やライブ配信の投げ銭が借入れにつながることがあります。国民生活センターは、子どもが保護者に無断で投げ銭や課金をした相談が寄せられているとして、クレジットカードの登録状況やキャリア決済の設定を確認し、ペアレンタルコントロールを使うことなどを案内しています。困ったときは消費者ホットライン「188」に相談できます。
自分で借入れを止められないと感じるときは、日本貸金業協会の貸付自粛制度があります。本人が、浪費の習癖やギャンブル等依存症により生活に支障が生じるおそれがあるなどとして、自らを自粛対象者にする旨を申告する制度です。申告された情報は個人信用情報機関(JICC・CIC・全国銀行個人信用情報センター)に登録され、加盟会員が照会したときに提供されます。登録期間は5年以内で、登録から3か月間は撤回できません。会員の照会状況によっては貸付自粛が確約されるものではなく、登録前に契約していた極度方式基本契約では貸付けされることがあり得る、とされています。
依存が疑われる場合は、厚生労働省が案内するとおり、お近くの保健所や精神保健福祉センターに相談できます。
家族の借金が分かったとき
貸金業法21条1項7号は、貸金業者が、債務者以外の人に対して債務者に代わって弁済するよう求めることを禁じています。家族というだけで、当然に支払義務を負うわけではありません。ただし、次の場合は別です。
- 保証人・連帯保証人になっている場合:保証人は、主たる債務者が履行しないときに、その履行をする責任を負います(民法446条)。連帯保証人は、催告の抗弁などの権利がありません(民法454条)。保証契約は、書面で結ばなければ効力を生じません(民法446条2項)。
- 亡くなった方の借金を相続する場合:相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、単純承認・限定承認・放棄のいずれかをしなければなりません(民法915条)。相続放棄は家庭裁判所への申述が必要です。この期間内に判断する材料が得られないときは、家庭裁判所に期間の伸長を申し立てることができます(裁判所の案内による)。
まずは、借入先・残高・保証の有無を、契約書や督促状などで確認してください。分からないときは、法テラスなどの窓口に相談できます。
奨学金の返還が苦しいとき
日本学生支援機構(JASSO)は、災害・傷病・経済困難・失業などで返還が難しくなったときは、延滞する前に手続をするよう案内しています。主な制度は次の2つです。
- 返還期限猶予:返還期限を一定期間先送りする制度です。一般猶予の適用期間は通算10年(120か月)が限度です(災害、傷病、生活保護受給中などは10年の制限がありません)。元金や利子が免除されるものではありません。
- 減額返還:当初の返還月額を減らし、その分だけ返還期間を延ばす制度です。1回の願出の適用期間は12か月で、最長15年(180か月)まで延長できます。
猶予の審査中でも、口座振替の請求や払込通知書の発送は止まらず、延滞している場合の督促も止まらないとされています。詳しい要件や申請方法は、JASSOの公式ページで確認してください。
事業のための借入れが返せないとき
経営者が会社の借入れの連帯保証人になっている場合は、会社が返せなくなると、経営者個人が返済を求められることがあります。中小企業庁によると、全国銀行協会と日本商工会議所が「経営者保証に関するガイドライン」を策定しており(2013年12月公表、2014年2月適用開始)、保証債務の整理を、このガイドラインに基づいて行う道があります。ただし、このガイドラインに法的な拘束力はなく、経営者保証を解除するかどうかの最終的な判断は金融機関にゆだねられるとされています。相談先は、中小企業活性化協議会などとされています。
中小企業活性化協議会は、すべての都道府県に設置された公的機関で、相談は無料、相談内容や相談申込みについての秘密は守られると案内されています。なお、民事再生・破産などを申し立て済みの企業は対象になりません(その企業の保証人が保証債務の整理を相談することはできます)。会社の借入れや資金繰りの悩みは、返済が滞る前から相談できます。
返済に困ったときの選択肢と相談先
債務整理の主な方法
債務整理には、主に次の方法があります。どの方法が合うかは、借入れの額・収入・財産・保証人の有無などで変わるため、専門家に相談して決めることになります。
| 方法 | 内容(公的機関の案内による) |
|---|---|
| 任意整理 | 法テラスによると、裁判所などの公的機関を利用せず、当事者が私的に話し合って、支払額や支払方法について合意する手続です。支払いを続けることが前提のため、支払いの原資や家計管理が必要です。債権者の了解が必要で、信用情報を扱う機関に登録されるため、数年間は借入れやクレジットカードの作成が難しくなります。 |
| 個人再生 | 裁判所によると、将来継続的に収入を得る見込みがあり、無担保債務の総額が5,000万円以下の人が申し立てられる小規模個人再生などがあります。再生計画が認可され、計画どおりに返済すると、残りの債務の免除を受けられます。計画は原則として3年間で債務の一定割合を分割して返済するもので、返済総額は、財産を処分して返済に当てる場合の額(清算価値)を上回る必要があります。 |
| 自己破産 | 裁判所が破産手続の開始を決定し、破産管財人が債務者の財産を換価して債権者に配当する手続です。免責許可の決定が確定すると、破産債権について責任を免れますが、税金などの租税等の請求権、養育費などの一定の請求権、罰金等は対象外です(破産法253条)。 |
裁判所は、中立的な立場で手続を進める必要があるため、債務整理や倒産手続の申立てに関する相談には応じられません。破産、個人再生などをお考えの場合は、弁護士への相談を検討するよう案内されています。
弁護士・司法書士に依頼すると、貸金業者からの督促は止まる
債務の整理を弁護士や司法書士に依頼し、その旨を書面で貸金業者に通知(受任通知)すると、貸金業者は取立てのルールを守る必要があります。貸金業法21条1項9号は、この書面による通知があった後に、債務者から直接要求しないよう求められたにもかかわらず、正当な理由なく、電話・電報・FAX・訪問で更に支払いを求めることを禁じています。法テラスも、弁護士や司法書士が債務整理の依頼を受けて貸金業者に通知した場合、通常、貸金業者からの連絡は止まると案内しています。なお、貸金業者や債権回収会社以外の債権者(銀行、個人など)については、法的に直接の取立てが禁じられているわけではありませんが、通常、弁護士や司法書士が債務整理を受任することで、直接の連絡が止まることがほとんどと法テラスは案内しています。
ただし、督促が止まっても、借金がなくなるわけではありません。なお、認定司法書士が代理できるのは、簡易裁判所で扱える事件の範囲(訴訟の目的となる物の価額が140万円を超えない請求事件など。法務省の案内による)に限られます。この範囲を超えるおそれがあるときは、弁護士に相談してください。
無料・公的な相談窓口
| 窓口 | 連絡先 | 受付時間など |
|---|---|---|
| 法テラス・サポートダイヤル | 0570-078374 | 平日9:00〜21:00、土曜9:00〜17:00。借金などの法的トラブルの相談窓口を案内。無料法律相談は、収入・資産が一定基準以下の方が対象で、同一の問題につき3回まで |
| 日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター | 0570-051-051 | 9:00〜17:00(土・日・祝休日・年末年始を除く)。貸金業者に関する相談・苦情・紛争解決 |
| 財務局の多重債務相談窓口 | 金融庁のページで、お住まいの地域の窓口を確認 | 金融庁は、全国の財務局の多重債務相談窓口の連絡先を案内しています |
| 自立相談支援機関(生活困窮者自立支援制度) | お住まいの市区町村の窓口 | 生活・仕事・住まいの相談、住居確保給付金、家計改善支援 |
| 消費者ホットライン | 188 | クレジットカードやリボ払い、ゲーム課金などの消費者トラブルについて、最寄りの消費生活センターなどを案内 |
| 保健所・精神保健福祉センター | お住まいの地域の窓口 | ギャンブル等依存症などの相談 |
ヤミ金融・無資格の整理業者には近づかない
返済に追われているときに、「審査なし」「即日」などをうたう無登録の業者へ手を出すと、違法な高金利や取立てにつながります。また、裁判所は、弁護士ではない者が依頼を受けて債務整理などの法律業務を行うことは法律で禁止されているとして(司法書士は一定の限度で行えます)、無資格者への債務整理の依頼をしないよう注意を呼びかけています。手口と対処はヤミ金の手口と実態で、公的な支援はどこからも借りれない時の公的支援で解説しています。
借金の減額は、弁護士に無料で相談できます
支払いが遅れると、遅延損害金がかかります。返済が難しいときは、早めに専門家へ相談すると、返済の負担を見直せる場合があります。任意整理・個人再生・自己破産のどれが合うかは、借入額や収入によって変わります。
ライズ綜合法律事務所では、質問に答えるだけで借金の減額相談を無料で申し込めます(匿名でも可)。まずは減らせる可能性があるかだけでも確かめてみてください。
※相談しても必ず減額できるとは限りません。債務整理を依頼する場合は所定の費用がかかります。
まとめ
- 「いくらから危険」という法令上の基準はない。貸金業者には年収の3分の1を超える貸付けを結べない総量規制があるが、安全な額を示すものではない。
- 返済が遅れると、遅延損害金・督促・信用情報への登録が起こる。給料の差押えは裁判所の手続を経て行われ、給料の4分の3に当たる部分は差押えが禁止されている。
- 返済のために新たに借りると、返済額がふくらみやすい。借入先・残高・金利・毎月の返済額を書き出して確認する。
- リボ払い、ゲーム課金、家族の借金、奨学金、事業の借入れなど、原因ごとに使える制度や窓口が異なる。
- 弁護士・司法書士に依頼して受任通知が届くと、貸金業者からの直接の督促は止まる。借金がなくなるわけではなく、認定司法書士の代理は簡易裁判所で扱える範囲(価額140万円以下の請求事件など)に限られる。
- 法テラス・日本貸金業協会・財務局・自治体などの公的な窓口で相談できる(法テラスの無料法律相談には、収入・資産の基準がある)。
よくある質問
借金は、いくらを超えると危険ですか?
法令に「この金額を超えたら危険」という基準はありません。貸金業者からの借入れについては、貸金業法(13条の2)により、個人の貸金業者からの借入れ合計が年収の3分の1を超えることになる貸付けの契約は、原則として結べないことになっています(住宅ローンなど一部を除く)。ただし、これは貸金業者に対するルールで、この額まで借りても安全という意味ではありません。金額よりも、毎月の返済を収入で払えているか、返済のために新たに借りていないかが目安になります。
借金を返せないと、給料は差し押さえられますか?
債権者が確定判決や仮執行宣言付支払督促などの債務名義を得て、裁判所に申し立てれば、給料が差し押さえられることがあります(民事執行法22条)。ただし、給料・賞与などは、支払期に受けるべき給付の4分の3に当たる部分は差し押さえてはならないと定められています(その額が政令で定める額を超えるときは、政令で定める額に相当する部分。民事執行法152条)。裁判所から書類が届いたときは、放置せずに早めに相談してください。
弁護士や司法書士に頼むと、貸金業者からの督促は止まりますか?
債務の整理を弁護士や司法書士に依頼して受任通知が届くと、貸金業者は、債務者から直接要求しないよう求められたにもかかわらず、正当な理由なく電話・FAX・訪問で更に支払いを求めることが禁じられます(貸金業法21条1項9号)。法テラスも、依頼後は通常、貸金業者からの連絡は止まると案内しています。なお、貸金業者や債権回収会社以外の債権者(銀行、個人など)については、法的に直接の取立てが禁じられているわけではありませんが、通常は直接の連絡が止まることがほとんどと法テラスは案内しています。ただし、督促が止まっても借金がなくなるわけではありません。認定司法書士が代理できるのは、簡易裁判所で扱える事件の範囲(訴訟の目的となる物の価額が140万円を超えない請求事件など)に限られます。
家族が作った借金を、返す義務はありますか?
貸金業者は、債務者以外の人に対して、債務者に代わって債務を弁済するよう求めることが禁じられています(貸金業法21条1項7号)。ただし、保証人や連帯保証人になっている場合は、主たる債務者が払わないときに支払う責任を負います(民法446条・454条)。また、亡くなった方の借金は相続の対象になります。相続放棄は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所へ申述する必要があり、期間内に判断できない場合は、期間の伸長を家庭裁判所に申し立てることができます。
奨学金が返せないときは、どうすればよいですか?
日本学生支援機構(JASSO)は、災害・傷病・経済困難・失業などで返還が難しくなったときは、延滞する前に手続をするよう案内しています。返還期限を先送りする「返還期限猶予」(一般猶予は通算10年が限度)と、毎月の返還額を減らして返還期間を延ばす「減額返還」があり、いずれも元金や利子が免除されるものではありません。
自己破産をすれば、すべての借金がなくなりますか?
免責許可の決定が確定すると、破産債権について責任を免れますが、税金などの租税等の請求権、養育費などの一定の請求権、罰金等は対象外です(破産法253条1項)。また、保証人などに対する債権者の権利には影響しません(同条2項)。手続を選ぶ前に、弁護士や司法書士、法テラスなどで相談してください。
出典
- 貸金業法(e-Gov法令検索)(確認日:2026年9月30日)
- 貸金業法施行規則(e-Gov法令検索)(確認日:2026年9月30日)
- 利息制限法(e-Gov法令検索)(確認日:2026年9月30日)
- 民事執行法(e-Gov法令検索)(確認日:2026年9月30日)
- 民法(e-Gov法令検索)(確認日:2026年9月30日)
- 破産法(e-Gov法令検索)(確認日:2026年9月30日)
- CIC CICが保有する信用情報・よくあるご質問(確認日:2026年9月30日)
- 日本信用情報機構(JICC) 登録内容と登録期間(確認日:2026年9月30日)
- 厚生労働省 生活困窮者自立支援制度(確認日:2026年9月30日)
- 金融庁 多重債務についての相談窓口(確認日:2026年9月30日)
- 日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター・貸付自粛制度(確認日:2026年9月30日)
- 法テラス 任意整理とは何ですか・任意整理のメリット・デメリット・債務整理を依頼すると貸金業者からの連絡は止まるか(確認日:2026年9月30日)
- 法テラス サポートダイヤル・無料法律相談のご利用の流れ(確認日:2026年9月30日)
- 裁判所 破産・再生・個人再生(確認日:2026年9月30日)
- 裁判所 相続の放棄の申述・相続の承認又は放棄の期間の伸長(確認日:2026年9月30日)
- 法務省 司法書士の簡裁訴訟代理等関係業務の認定(確認日:2026年9月30日)
- JASSO 返還を待ってもらう(返還期限猶予)・申請手続き・減額返還制度(確認日:2026年9月30日)
- 国民生活センター 利用明細は必ず確認!意図せぬリボ払いに注意(確認日:2026年9月30日)
- 国民生活センター ライブ配信サービスで投げ銭!高額課金に気を付けて(確認日:2026年9月30日)
- 厚生労働省 依存症対策(確認日:2026年9月30日)
- 中小企業庁 経営者保証・中小企業活性化協議会(確認日:2026年9月30日)
更新履歴
- 2026年9月30日:法令と公的機関の情報を確認し、記事全体を見直しました。
- 2025年7月23日:記事を公開しました。
