ロマンス詐欺の返金は可能?SNSで知り合った相手に送金した後にやること

SNSやマッチングアプリで知り合った相手に、恋愛感情や信頼からお金を送ってしまったという方に向けた記事です。結論から言うと、まず動くべきは「送金先の金融機関への連絡」と「警察への相談」で、この二つが早いほど選択肢が残ります。この記事では、今日やることの順番、返ってくる可能性の正直な話、相談窓口の一覧までをまとめています。

先に結論・今すぐやること
  • 相手のプロフィール・メッセージ・通話履歴・振込明細を、アカウントを消される前にスクリーンショットで保存する。証拠が残っていないと、相談も救済法の申請も進みません。
  • 送金先の金融機関に連絡し、口座の取引停止(凍結)を申し出る。振り込め詐欺救済法の手続きの入り口になります。
  • 警察相談専用電話「#9110」または110番に相談し、被害の届出について案内を受ける。
  • 相手が「アプリをやめる」「連絡を変える」などと言い始めたら、やり取りが途絶える前にできる限り多くの情報を保存する。
  • お金は必ず戻るとは限りません。「返金できます」と連絡してくる相手には応じない。
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目次

送金してしまった直後にやることの順番

気づいた時点で、次の順番で連絡することが大切です。時間が経つほど、口座から資金が引き出されてしまう可能性が高くなります。

①送金先の金融機関へ連絡する

振込先の銀行・信用金庫等のコールセンターに連絡し、詐欺被害に遭ったことを伝えて口座の取引停止を依頼します。金融機関が調査のうえ口座を凍結し、預金保険機構への公告依頼へと進みます。

②警察に相談する(#9110・110番)

緊急性が高い場合(今まさに送金しようとしている、相手が急かしているなど)は110番、それ以外の相談は警察相談専用電話「#9110」を利用します。被害の状況を伝え、被害届の提出について案内を受けてください。

③やり取り・送金の記録を保全する

相手とのメッセージ、プロフィール画像、振込明細、送金アプリの履歴などは、アカウントを削除される前にスクリーンショットで保存しておきます。警察への相談や金融機関への申請で必要になります。

④消費者ホットライン「188」に相談する

手口の見分け方や今後の対応について、最寄りの消費生活センターに相談できます。相手が海外の事業者だと思われる場合は、国民生活センターの越境消費者センター(CCJ)がウェブフォームで相談を受け付けています。

⑤弁護士に相談する

送金額が大きい、相手の身元がまったく分からない、といった場合は弁護士への相談も選択肢です。ただし、次に説明するとおり、相談したからといって全額の回収を約束できるものではありません。

SNS型ロマンス詐欺の被害はどれくらい起きている?

警察庁が2026年9月4日に公表した「令和8年7月末における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」によると、令和8年1月から7月末までの「SNS型ロマンス詐欺」の認知件数は3,037件(前年同期比+61件・+2.0%)、被害額は293.2億円(前年同期比+14.9億円・+5.3%)とされています。

同じ資料には「SNS型投資詐欺」という別区分の統計も掲載されていますが、これはSNSをきっかけとした投資勧誘全般の数字であり、ロマンス詐欺とは集計が異なります。投資詐欺の被害と返金については投資詐欺のお金は返ってくる?で扱っていますので、そちらもあわせてご確認ください。

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SNSの相手に送金した場合、振り込め詐欺救済法は使える?

SNSやマッチングアプリで知り合った相手に振込みで送金した場合も、預金保険機構が案内している「振り込め詐欺救済法」の対象になり得ます。ここではその仕組みと、限界を整理します。

対象になるのは「預金口座への振込み」

振り込め詐欺救済法は、預金口座等への振込みを利用して行われた詐欺等の犯罪行為の被害者を対象にした法律です。警察と振込先の金融機関に連絡すると、金融機関が調査のうえ口座を凍結し、預金保険機構に公告を依頼します。公告は月2回、原則として1日と16日(休日の場合は翌営業日)に行われます。被害回復分配金を受け取るには、振込先の金融機関への支払申請が必要です。

口座の残高がなければ分配されない・被害者が複数なら按分される

預金保険機構のQ&Aでは、「振込先口座から資金が引き出されている場合には、被害者の方への分配額は預金等の残高の範囲内となります」「同一口座について被害者が複数の場合は、それぞれ被害額に応じて按分されます」と説明されています。つまり、凍結した時点で口座の残高がほとんど残っていなければ、分配されるお金もごくわずか、またはゼロになりえます。全額が戻ることを前提にしないでください。

暗号資産・海外送金・ギフトカードは回収が難しい

預金保険機構は「特殊詐欺であっても、預金口座等への振込みが利用されていない場合は、振り込め詐欺救済法の対象にはなりません」としています。暗号資産(仮想通貨)での送金、海外の口座への海外送金、コンビニ等で購入したギフトカードの番号を伝える方法などは、この法律が対象とする「振込み」にはあたらないため、この制度による回収は期待できないと考えられます。それでも、警察への相談と記録の保全は無駄になりませんので、まずは①②の連絡を済ませてください。なお、被害に遭った後、「弁護士を紹介する」「先に手数料を払えば返金できる」といった連絡が来ることがありますが、これは詐欺の二次被害として広く注意喚起されている手口です。先にお金を要求してくる相手、必ず取り戻せると断定する相手には応じないでください。詳しい見分け方は投資詐欺のお金は返ってくる?で解説しています。

SNS・マッチングアプリでよくある送金の手口

国民生活センターや警察庁が注意喚起している範囲で、代表的な手口を紹介します。心当たりがあれば、これ以上お金を送らないことが最優先です。

投資に誘導されるケース

国民生活センターは、マッチングアプリで出会った相手からアプリ以外の連絡手段に誘導され、「2人の将来のために」などと投資サイトでの投資を持ちかけられる手口を注意喚起しています。最初は少額の投資で利益が出ているように見せかけられ、出金しようとすると「税金」「保証金」などさまざまな名目でさらに送金を求められ、最終的に連絡が取れなくなるという流れです。

荷物・プレゼントの「受け取り」で手数料を求められるケース

国民生活センターは、「日本に荷物を送るので受け取ってほしい」と依頼され、受け取りの際に「通関料」「受取人払い手数料」などの名目で支払いを求められる手口についても注意を呼びかけています。実際に会ったことのない相手から荷物を受け取る約束はしないよう案内されています。

なりすましに注意(翻訳アプリ・生成AIの悪用)

警察庁は、「翻訳アプリや生成AIを利用すれば、誰でも簡単に他人になりすますことができる」と注意を促しています。プロフィール写真や経歴、流暢に見える日本語だけで相手を信用しないことが大切です。

相談窓口一覧

窓口連絡先受付時間相談できること
警察相談専用電話#9110地域(都道府県警察)により異なります詐欺かどうかの相談、被害届の案内
警察(緊急時)110番24時間今まさに送金しようとしている等の緊急時
消費者ホットライン188つながる消費生活センターにより異なります手口の相談、二次被害の見分け方
預金保険機構(振り込め詐欺救済法の手続き案内)03-6262-67949時30分〜18時00分(土日・祝日・年末年始を除く)制度の手続き・公告の見方に関する質問
国民生活センター越境消費者センター(CCJ)ウェブフォーム–相手が海外の事業者と思われる場合の相談

なお、預金保険機構は「お問い合わせいただいても、またあらためて警察と振込先金融機関にご連絡いただくことになってしまいます」と案内しています。警察と振込先の金融機関の両方に、できるだけ早く連絡してください。

自分を責めないでください

オンラインでのやり取りを重ねるうちに相手を信頼したり、好意を抱いたりすること自体は自然なことです。SNS型ロマンス詐欺は、相手が時間をかけて信頼関係を築いたうえで金銭を要求してくる、計画的な手口です。「自分が浅はかだった」と抱え込まず、まずは相談窓口に連絡することを優先してください。周囲に相談しづらい場合こそ、警察や消費生活センターのような第三者の窓口が役に立ちます。

借金をして送ってしまった人へ

「もう少しで返せるから」「あなたのために必要」などと相手に言われるまま、消費者金融やカードローンで借り入れて送金してしまうケースがあります。ここで大切なのは、これ以上お金を作ろうとしないことです。

  • 「審査なし」「誰でも即日融資」をうたう業者は、ヤミ金である可能性があります。利用しないでください。
  • 個人間融資や給与ファクタリングも、実質的に高い金利を伴う違法な貸付けにあたることがあります。安易に利用しないでください。
  • すでにある借金の返済が苦しい場合は、ヤミ金の手口と実態やどこからも借りれない時の公的支援もあわせてご確認ください。

複数の借入で返済が難しくなっている場合は、弁護士・司法書士への相談で今後の見通しを立てる方法があります。依頼して受任通知が債権者に届くと、督促は止まります。

借金の減額は、弁護士に無料で相談できます

支払いが遅れると、遅延損害金がかかります。返済が難しいときは、早めに専門家へ相談すると、返済の負担を見直せる場合があります。任意整理・個人再生・自己破産のどれが合うかは、借入額や収入によって変わります。

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よくある質問

ロマンス詐欺の返金は可能ですか?

送金先の口座に残高が残っていれば、振り込め詐欺救済法の被害回復分配金として一部が戻る可能性があります。ただし、口座の残高がなければ分配されず、被害者が複数いる場合は被害額に応じて按分されるため、全額が戻ることは前提にできません。

国際ロマンス詐欺の相談はどこにすればいいですか?

まず警察相談専用電話「#9110」に相談してください。相手が海外の事業者だと思われる場合は、国民生活センターの越境消費者センター(CCJ)もウェブフォームで相談を受け付けています。

警察に相談しても動いてくれないと聞きましたが本当ですか?

相手が海外にいる、身元が特定しにくいといった事情から、捜査に時間がかかることはあり得ます。それでも、被害届を出しておくことは今後の手続きや救済法の申請の前提になりますので、動きが見えにくくても#9110への相談と届出は行ってください。

SNSで知り合った相手とまだ連絡が取れる場合はどうすればいいですか?

相手を問い詰めたり、直接お金を返すよう要求したりする前に、まずはやり取りの記録を保存し、警察相談専用電話「#9110」に相談してください。自分で交渉しようとすると、証拠を消される・相手が姿を消すおそれがあります。以降の対応は警察の案内に従って進めてください。

マッチングアプリの運営に通報したほうがいいですか?

相手のプロフィールやメッセージを保存したうえで、利用しているマッチングアプリやSNSの運営に通報することをおすすめします。同じ手口による被害の拡大を防ぐことにつながります。あわせて警察相談専用電話「#9110」への相談も行ってください。

ロマンス詐欺のよくある手口を教えてください

SNSやマッチングアプリで出会った相手とやり取りを重ねて信頼させ、投資サイトへ誘導して送金させる手口や、「荷物を受け取ってほしい」と依頼して通関料などの名目で手数料を求める手口が、国民生活センターにより注意喚起されています。

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出典

更新履歴

2026年9月23日:記事を公開しました。

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