総務省統計局を名乗る「生活費増加に関する基礎調査」「労働力調査」などのメールが届き、本物か迷っている方に向けた記事です。
結論として、総務省は、統計局がメールのリンクから直接回答を求める調査は存在しないとしています。本物の労働力調査にもインターネット回答はありますが、入口は配られた書類です。
- 総務省は、3月30日から6月25日の注意喚起で、「生活費増加に関する基礎調査」「労働力調査」「総務省統計局アプリ」「国勢調査 回答期限のご案内」をかたるメールを挙げています。
- メールのリンクから直接回答を求める調査は存在しないと、総務省が明記しています。
- 労働力調査にはインターネット回答が本物にもあります。入口は、調査員が配る書類の「インターネット回答のしかた」にあるURLかQRコードです。
- 入力してしまったら、カード情報ならすぐカード会社、口座の情報ならすぐ銀行に連絡します。お金の被害は警察(#9110、緊急は110番)か消費者ホットライン(188)に相談します。
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総務省統計局をかたる詐欺メールの手口|公式が確認した名称と日付
総務省の注意喚起ページには、名称ごとに日付が載っています。2026年10月1日に確認した時点の最新は6月25日付でした。

| 日付 | メールの名称・内容 | 公式の説明 |
|---|---|---|
| 2025年10月8日(令和7年。2026年3月30日更新) | 統計局をよそおい、偽サイトに誘導し、認証と称して電話番号を入力させるものなど | 統計局が「不審メール」として注意を呼びかけている |
| 2026年3月30日 | 「生活費増加に関する基礎調査」などのメールで回答を求める | 総務省とは無関係で、決して回答しないよう注意 |
| 2026年4月16日 | 「労働力調査」をかたり、回答を求める | 労働力調査は調査員が世帯を訪問して回答を求める調査で、メールのみで回答を求めるものではない |
| 2026年6月2日 | 「総務省統計局アプリダウンロードキャンペーン」などのメールで、アプリのダウンロードや市区町村の登録を求める | 総務省とは一切関係がなく、アプリは実在しない。URLのクリックや個人情報の入力は絶対にしない |
| 2026年6月25日 | 「国勢調査 回答期限のご案内」などのメールで回答を求める | 現在、国勢調査は実施していない。総務省とは無関係で、決して回答しない |
| 2026年8月7日(掲載日) | 「労働力調査担当」をかたる不審メール | 調査員が世帯を訪問して回答を求める調査で、メールのみで回答を求めるものではない(政府統計オンライン調査総合窓口) |
統計局をかたる詐欺メールは増えている?フィッシング対策協議会の報告
フィッシング対策協議会の月次報告書「2026/08 フィッシング報告状況」(2026年9月18日)によると、8月の報告は82,338件で、前月より約24.5%増えました。Amazon(約26.1%)、Apple(約16.1%)、ANA(約12.5%)に次いで報告が多かったセゾンカード、統計局をかたるフィッシングを加えた上位5ブランドで、全体の約69.9%を占めました。統計局単独の増減・割合・順位は、報告書本文にありません。
統計局のメールは本物?本物の調査と偽メールの見分け表
「オンライン回答だから偽物」とは限りません。労働力調査には本物のインターネット回答があるため、見るべきなのは回答の入口です。次の表は、労働力調査の公式案内と注意喚起を並べたものです。

| 確認する点 | 本物の調査(労働力調査の公式案内) | 公式が確認した偽メールの例 |
|---|---|---|
| 調査の知らせ方 | 調査員が地域の世帯を訪問してリーフレットを配り、対象になった世帯にははがき又は封書で案内する(手渡しや郵便受けの場合もある) | メールで「基礎調査」「回答期限のご案内」などと称する |
| 調査の名前 | 統計局の調査は、総務省のページに17種類が示されている(国勢調査、労働力調査、家計調査など) | 「生活費増加に関する基礎調査」は17種類の一覧にない名称で、総務省は無関係としている。ただし「労働力調査」「国勢調査」など実在の名前をかたる例もあり、一覧にある名前でも安心できない |
| 回答の入口 | 調査員が配る調査関係書類の「インターネット回答のしかた」にあるURLまたはQRコードから、政府統計オンライン調査総合窓口にアクセスする | メールのリンクから直接回答を求める調査は存在しない(総務省) |
| 求められるもの | 金銭を要求することは絶対にない。銀行口座の暗証番号やクレジットカード番号を聞くこともない | アプリのダウンロードや、市区町村の登録を求める例がある(2026年6月2日) |
労働力調査のインターネット回答は本物?調査員が書類を配るまでの流れ
労働力調査は、毎月、約4万世帯を対象に実施されています。公式の流れは次のとおりです(統計局「労働力調査かんたんガイド」)。

| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 調査月の前月まで | 調査員が地域のすべての世帯を訪問し、リーフレットを配る(対象世帯は未確定) |
| 調査月の上旬〜中旬 | 調査対象世帯として選ばれた世帯へ、はがき又は封書で案内する |
| 調査月の中旬〜下旬 | 調査員が、ログイン情報や調査票などの「調査関係書類」を配る |
| 調査月の末日 | 末日現在の状況を、インターネットで回答するか調査票に記入する |
| 調査月の翌月1日〜3日 | 調査票の回収に調査員が訪問する。事前にインターネット回答がお済みの世帯には訪問しない |
本物の回答にも電話番号を入力する手順がある
統計局が確認した偽サイトの例には、認証と称して電話番号を入力させるものがあります。一方、本物の労働力調査のインターネット回答にも、電話番号を入力する手順があります。電話番号を聞かれたかどうかだけでは見分けられないため、配られた書類のURL・QRコードか、メールのリンクかで確認します。
統計局の詐欺メールのリンクを開いた・入力してしまったときの対処
総務省・統計局の注意喚起には、入力後の対処法は書かれていません。ここでは、フィッシング対策協議会「今すぐできるフィッシング対策」の対処表の範囲でまとめます。

| 状況 | 公式の案内 |
|---|---|
| リンクを開いただけで、何も入力していない | 協議会は、個人情報を入力していなければ被害の可能性は低いとしています。アクセス履歴を確認し、不審なアクセスがあればパスワードを変更します |
| 電話番号を入力した | 入力した番号に公的機関などを名乗る電話がかかってきたら、電話は一度切り、正規の電話番号を確認してかけ直します(協議会の対処表)。情報を提供した場合は、すぐにサポートセンターへ連絡し、警察か国民生活センター(消費生活センター)にも相談します |
| 氏名・住所などを回答した | 協議会は、公的機関などを名乗る電話で情報を提供した場合は不正利用される危険性が高いとしています。その後の不審な電話に注意し、不安なら#9110か188へ |
| 他のサービスのIDとパスワードを入力した | 公式アプリ・公式サイトからパスワードを変更し、アクセス履歴を確認します。ログインできなければ、サポートセンターへ連絡します |
| クレジットカードの情報を入力した | 入力した時点で、すぐカード会社に連絡します。協議会は、フィッシングサイトにクレジットカード情報を入力してしまったときの連絡先として「紛失時連絡先一覧」(東京都クレジットカード犯罪対策連絡協議会)を案内しています。利用明細に身に覚えのない取引があれば、カード会社に利用の停止と再発行を依頼し、警察か国民生活センター(消費生活センター)にも相談します |
| 銀行口座やネットバンキングのID・パスワードなどを入力した | すぐ利用している銀行に連絡します。協議会は、インターネットバンキングの認証情報を入力してしまったときの連絡先として、全国銀行協会「金融犯罪に遭った場合のご相談・連絡先」を案内しています |
| 身に覚えのない利用や、お金の被害がある | 警察、または国民生活センター(消費生活センター)に相談します。不正送金や被害が進行中などの緊急の場合は110番です |
| メールの案内でアプリを入れてしまった | 「総務省統計局アプリ」は実在しないと総務省が注意しています。端末のウイルスなどの心配は、IPA(下表)に相談できます |
統計局の詐欺メールの問い合わせ先・報告先と受付時間
| 窓口 | 番号 | 受付時間・注意点 |
|---|---|---|
| 総務省統計局 統計調査に関するお問い合わせ(統計調査部調査企画課) | 03-5273-1089(直通) | 受付時間は公式ページに記載がありません |
| 統計局 労働力調査の実施等に関するお問合せ(労働力人口統計室) | 03-5273-1161(直通) | 受付時間は公式ページに記載がありません。不審な訪問者・電話・メールは、回答せず、都道府県(労働力調査担当)又は統計局に知らせるよう案内されています |
| 警察相談専用電話 | #9110(ダイヤル回線などは都道府県警察本部の番号) | 土日祝日と夜間は当直・音声案内等で対応。緊急の場合は110番 |
| 消費者ホットライン | 188 | 相談は無料(通話料は負担)。土日祝日の10時〜16時は、窓口が閉まっていれば国民生活センターにつながる(一部地域等を除く) |
| IPA 情報セキュリティ安心相談窓口 | 03-5978-7509 | 10時〜17時(土日祝日・年末年始を除く)。相談は無料で通話料は負担。技術的な相談の窓口で、契約・支払い方法の相談は承っていない |
不審なメールやSMSは、協議会の報告書が、各サービス事業者の問い合わせ窓口か協議会(info@antiphishing.jp)への報告を呼びかけています。同じ手口の記事として、セゾンカードの詐欺メール、e-Taxの詐欺メール、楽天銀行の詐欺メール、東京電力のSMSもあります。
生活費が苦しいときは?払えないときの相談先
生活費の支払いが難しいときは、公的な支援の窓口を確認する方法があります。くわしくはどこからも借りれない時の公的支援で整理しています。

借金の返済が難しい場合は、弁護士・司法書士に債務整理を依頼する方法があります。貸金業法21条1項9号は、債務の処理を弁護士・司法書士に委託し、弁護士等から書面で通知があった場合に、貸金業者などが正当な理由なく電話や訪問で弁済を要求し、直接要求しないよう求められても更に要求することを禁じています。相談しただけでは止まらず、依頼して通知が届いた後の話です。
条文が定めるのは貸付けの契約に基づく債権の取立てです。電気・水道・家賃など貸金業者でない相手への支払いが、受任通知で止まるわけではありません。依頼の際に、対象になる債務を確認してください。
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支払いが遅れると、遅延損害金がかかります。返済が難しいときは、早めに専門家へ相談すると、返済の負担を見直せる場合があります。任意整理・個人再生・自己破産のどれが合うかは、借入額や収入によって変わります。
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※相談しても必ず減額できるとは限りません。債務整理を依頼する場合は所定の費用がかかります。
よくある質問
総務省統計局からのメールは詐欺ですか?
総務省は、統計局をかたって回答を求めるメールを確認したとして、注意を呼びかけています。統計局がメールのリンクから直接回答を求める調査は存在しないとしています。
労働力調査の詐欺メールとは、どのようなものですか?
2026年4月16日の注意喚起で、労働力調査をかたって回答を求めるメールが確認されています。労働力調査は調査員が世帯を訪問して回答を求める調査で、メールのみで回答を求めるものではありません。
労働力調査のインターネット回答は偽物ですか?
いいえ、本物の労働力調査にもインターネット回答があります。入口は、調査員が配る書類の「インターネット回答のしかた」にあるURLかQRコードで、メールのリンクから始まるものではありません。
生活費増加に関する基礎調査のメールは本物ですか?
総務省は、2026年3月30日に、「生活費増加に関する基礎調査」などというメールは総務省とは無関係であり、決して回答を行わないよう注意を呼びかけました。
統計局の詐欺メールに情報を入力してしまったらどうすればいいですか?
入力した内容で連絡先が変わります。クレジットカード情報を入力したらすぐカード会社、口座・ネットバンキングの情報ならすぐ銀行に連絡します。お金の被害があれば警察(#9110、緊急は110番)か消費者ホットライン(188)、端末のウイルスや不正アクセスの心配はIPA(03-5978-7509)に相談してください。
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出典
- 総務省「総務省統計局をかたった不審メールの注意喚起」(令和8年6月25日)
- 総務省 報道資料「総務省統計局をかたった不審メールの注意喚起」(令和8年3月30日)
- 統計局「総務省統計局をよそおった不審メールにご注意ください」(令和7年10月8日、令和8年3月30日更新)
- 政府統計オンライン調査総合窓口「労働力調査を騙る不審メールについて」(2026年8月7日掲載)
- 統計局「労働力調査かんたんガイド」[調査の流れは?]
- 統計局「労働力調査かんたんガイド」[インターネット回答のご案内]
- 統計局「労働力調査かんたんガイド」[調査員ってどんな人?]
- 統計局「労働力調査に関する各種問合せ先」
- フィッシング対策協議会「2026/08 フィッシング報告状況」(2026年9月18日)
- フィッシング対策協議会「今すぐできるフィッシング対策」
- IPA「情報セキュリティに関する技術的なご相談」(最終更新日 2026年8月27日)
- 警察庁「警察相談専用電話「#9110」」
- 消費者庁「消費者ホットライン」
- 国民生活センター「全国の消費生活センター等」
- e-Gov法令検索「貸金業法」第21条(令和7年10月1日施行の版)
更新履歴
- 2026年10月1日:記事を公開しました。
