職場のトラブルはどこに相談?労働基準監督署・総合労働相談コーナー・雇用環境均等部の使い分け

職場のトラブルはどこに相談?労働基準監督署・総合労働相談コーナー・雇用環境均等部の使い分け

職場のトラブルの相談先は、トラブルの内容によって変わります。厚生労働省の「相談窓口等一覧」によると、労働時間・賃金・解雇などの労働条件は労働基準監督署、セクハラ・マタハラ・パワハラや性別を理由とする差別、育児・介護休業の相談は都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)、あらゆる労働問題の相談は総合労働相談コーナーで受け付けています。相談時間は、労働基準監督署と雇用環境・均等部(室)が月〜金(祝祭日・年末年始を除く)の8:30〜17:15、総合労働相談コーナーは設置場所ごとに異なります。夜間・土日祝に労働条件の電話相談をしたいときは、労働条件相談ほっとライン(0120-811-610)があります。

この記事は、会社とトラブルになりそうな人、なった人に向けて、厚生労働省の「相談窓口等一覧」と、「確かめよう労働条件」のQ&A(会社との労働トラブルの相談先・パワハラ、セクハラ、マタハラの相談先)で確認できた内容を、窓口の使い分けの形でまとめたものです(2026年10月9日確認)。各窓口の所在地・連絡先は、都道府県ごとに異なります。

先に結論
  • 賃金・労働時間・解雇・労災など労働条件の相談は、労働基準監督署(平日8:30〜17:15)。
  • セクハラ・妊娠出産に関するハラスメント・パワハラなどは、会社の相談窓口のほか、社外なら都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)(平日8:30〜17:15)。
  • どの窓口か迷うときは、総合労働相談コーナーが、あらゆる労働問題の相談を受け付けています。
  • 夜間・土日祝は、労働条件相談ほっとライン 0120-811-610(詳しくはこちら)(月〜金17:00〜22:00、土日祝9:00〜21:00、12月29日〜1月3日を除く)。
  • 弁護士への相談は、法テラスや各弁護士会の法律相談センターで法律相談・弁護士紹介が受けられます。
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目次

相談窓口の種類と役割

「確かめよう労働条件」のQ&Aは、労働条件や雇用に関するトラブルについての相談や救済を申し立てる公的な機関として、次の11の機関を挙げています。Q&Aは、それぞれ管轄・所管があり、救済の方法も、単なる相談にとどまるもの、相手方を呼び出して調査するもの、強制的に違反を是正して救済するもの、最終的に救済を求めるものなどがあるので、役割をよく理解して使う必要がある、としています。利用料金も、無料のところと有料のところがあります。

窓口主な業務(Q&A)
労働基準監督署労基法、最低賃金法等の労働基準関係法令に基づいた監督指導等
公共職業安定所(ハローワーク)職業紹介、雇用保険、助成金業務等
労働局雇用環境・均等部(室)男女雇用機会均等法、育児・介護休業法、パートタイム・有期雇用労働法に基づいた指導等
総合労働相談コーナー(労働局・労働基準監督署などに設置)労働問題に関する情報提供・相談、都道府県労働局長による助言・指導、紛争調整委員会によるあっせん
労働委員会不当労働行為の審査、個別労働紛争のあっせん
労政主管事務所労働相談
日本司法支援センター(法テラス)法律相談、弁護士紹介
各弁護士会の法律相談センター法律相談、弁護士紹介
都道府県労働局需給調整事業関係業務担当窓口職業安定法、労働者派遣法の指導監督
日本年金機構(年金事務所)公的年金の運営業務、厚生年金の適用の相談
裁判所労働問題紛争の民事調停、労働審判、労働仮処分、本案訴訟

厚生労働省の「相談窓口等一覧」にある窓口と相談時間

窓口相談できること相談時間
労働基準監督署(1)労働時間、賃金、解雇等の労働条件、(2)職場の安全や衛生、(3)労災保険に関すること月〜金(祝祭日、年末年始除く)8:30〜17:15
総合労働相談コーナーあらゆる労働問題に関する相談窓口ごとの連絡先で確認
雇用環境・均等部(室)性別を理由とする差別、妊娠・出産・育児休業等を理由とする不利益取扱い、セクシュアルハラスメント、妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメント、パワーハラスメント、育児・介護休業、パートタイム・有期雇用労働月〜金(祝祭日、年末年始除く)8:30〜17:15
労働条件相談ほっとライン(電話・厚生労働省委託事業)
詳しくはほっとラインの記事
平日夜間、土日・祝日に、労働基準法などについて無料で電話相談月〜金17:00〜22:00、土日・祝日9:00〜21:00(12月29日〜1月3日を除く)
ハローワーク職業相談・職業紹介、職業訓練、雇用保険関係業務など平日8:30〜17:15(窓口ごとに異なる場合あり)

外国人労働者向けには、外国語で相談を受け付ける「外国人労働者相談コーナー」や「外国人労働者向け相談ダイヤル」が案内されています。

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パワハラ・セクハラ・マタハラの相談先

「確かめよう労働条件」のQ&Aでは、「上司からはパワハラ、同僚からはセクハラ、妊娠した女性へのハラスメントなどで、出社するのが嫌になっている。どこに相談したら良いか」という質問に、次のように答えています。

セクハラ・マタハラ(妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント)

  • まず、はっきりと意思を伝える。受け流しているだけでは状況は改善されません。我慢や無視は、事態を悪化させるおそれがあります。
  • 男女雇用機会均等法等は、事業主に、相談に応じ、適切に対応するよう義務付けています。勤務先の人事労務などの相談担当者や上司に相談する。取引先や顧客からのセクハラも、勤務先が適切に対応する義務があります。
  • 会社で対応してもらえない場合や、社外で相談したいときは、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談する。

パワハラ

  • 我慢しているだけでは解決しません。一人で悩まず、信頼できる上司などに相談し、改善を図ってもらえるよう伝える。
  • 労働施策総合推進法は、事業主に、相談に応じ、適切に対応することを義務付けています。社内の相談窓口も活用する。
  • 社内に相談窓口がない場合や、社内で解決できない場合は、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談する。

パワハラとは、同じ職場で働く者に対して、職場内の優位性を背景に行われる、嫌がらせ、いじめのことで、「給料泥棒」などのひどい暴言や、故意に全く仕事を与えない行為などを指します。身体的な攻撃、精神的な攻撃、人間関係からの切り離し、過大な要求、過小な要求、個の侵害が、代表的な言動に挙げられています。なお、客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導は、パワハラに該当しません。

セクハラは、労働者の意に反する性的な言動に対する対応(拒否や抵抗)により、労働条件で不利益を受ける「対価型セクハラ」と、性的な言動により就業環境が害される「環境型セクハラ」に分けられます。男性から女性に行われる行為だけでなく、同性同士、女性から男性に行われるものも該当します。マタハラは、妊娠・出産したことや、育児休業等の利用に関する言動により、就業環境が害されることをいいます。

カスハラ・就活セクハラの法改正

Q&Aによると、令和7年6月に成立した法改正により、顧客から店員に対するカスタマーハラスメント(カスハラ)や、就職活動中の学生へのセクハラについても、事業主に必要な雇用管理上の措置を講じることが義務付けられました。厚生労働省の案内によると、カスハラ対策と求職者等に対するセクハラ対策は、令和8年10月1日から事業主の義務になっています。

ハラスメントに係る紛争の解決については、都道府県労働局長が、当事者に対して助言、指導、勧告をすることができ、当事者の申請に基づいて、紛争調整委員会で調停による解決を図る制度も設けられています。

相談前のチェックリスト

  1. トラブルの種類を整理する(賃金・労働時間・解雇など労働条件か、ハラスメントか、年金・保険の手続きか)。
  2. 労働条件の相談なら労働基準監督署、ハラスメントなら会社の窓口と雇用環境・均等部(室)を選ぶ。迷えば総合労働相談コーナーに相談する。
  3. 平日の昼間に動けないときは、夜間・土日祝に使える労働条件相談ほっとライン(0120-811-610)を使う。
  4. 日時、場所、言動の内容、相手、証拠(メール・メモ・給与明細・タイムカードなど)を、時系列で書き出す。
  5. 法的な手続き(あっせん・調停・労働審判など)を考える場合は、法テラスや弁護士会の法律相談も検討する。
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よくある質問

会社とのトラブルは、まずどこに相談すればいいですか?

労働時間、賃金、解雇などの労働条件については労働基準監督署、セクハラ・マタハラ・パワハラなどについては都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)です。迷う場合は、あらゆる労働問題の相談を受け付ける総合労働相談コーナーに相談できます。

夜間や土日に相談できる窓口はありますか?

労働条件相談ほっとライン(0120-811-610)で、月〜金の17:00〜22:00、土日・祝日の9:00〜21:00に、労働基準法などについて無料で電話相談ができます(12月29日〜1月3日を除く)。

パワハラは誰に相談すればいいですか?

まず、信頼できる上司や、社内の相談窓口に相談します。社内に窓口がない場合や、社内で解決できない場合は、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談できます。

セクハラを受けたらどうすればいいですか?

まず、はっきりと意思を伝えます。勤務先の人事労務などの相談担当者や上司に相談します。会社で対応してもらえない場合や、社外で相談したいときは、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談できます。

弁護士に相談したい場合はどうすればいいですか?

日本司法支援センター(法テラス)や、各弁護士会の法律相談センターで、法律相談や弁護士の紹介を受けられます。

出典

更新履歴

  • 2026年10月9日:記事を公開しました。
  • 2026年10月15日:ほっとラインの詳細は別記事へのリンクにし、窓口の使い分けを中心に整理しました。
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