アイキャッチ写真:山梨県甲斐市の竜王年金事務所(2012年撮影・イメージ)。撮影 浅野ます道/Wikimedia Commons/CC BY 3.0(文字を加工)元の写真
国民年金保険料の「育児免除制度」が、令和8年(2026年)10月1日に始まります。対象は、1歳になるまでの子を養育している国民年金の第1号被保険者(20歳以上60歳未満の自営業者、農業者、学生、無職の方)の実父母・養父母です。所得要件はなく、届出をすると保険料の納付が免除されます。免除される月数は立場によって違います(下の表)。会社員・公務員(第2号被保険者)と、その配偶者で扶養されている第3号被保険者は、対象ではありません。
届出が要るかどうかも立場で分かれます。産前産後免除を受けた実母のうち、その免除が令和8年9月以降に終わり、引き続き子を養育していることを日本年金機構で確認できる人は、届出が不要です。実父・養父母と、産前産後免除の届出をしていない実母は、届出が必要です。10月1日より前から子を養育している人の届出は、10月1日以降です。この記事は、日本年金機構「国民年金保険料の育児免除制度」(2026年9月8日更新)の本文をもとに、2026年9月時点の内容をまとめています。
育児免除の対象になるのは誰か
令和8年10月1日以降、1歳になるまでの子を養育している第1号被保険者の実父母・養父母が対象です。次の2つをすべて満たす必要があります。
- 子と身分(親子)関係が継続していること
- 子と同一住所であること

AI生成のイメージ画像です。実在の店舗・施設ではありません。
第1号被保険者であれば夫婦ともに対象で、所得要件はありません。子には、実子・養子のほか、特別養子縁組の監護期間にある子、養子縁組里親に委託されている子も含まれます。
対象外なのは、第2号被保険者(会社員・公務員など)、第3号被保険者、任意加入被保険者です。第2号被保険者は、機構の別ページ「厚生年金保険料等の免除(産前産後休業・育児休業等期間)」の案内に当たります。
免除される期間は、いつからいつまでか
どの立場でも、免除の対象は令和8年10月1日以降の月に限られます。10月より前の月にさかのぼる免除はありません。
| 立場 | 免除される期間 | 機構の例 |
|---|---|---|
| 産前産後免除がある実母 | 産前産後免除に引き続く9カ月 | 出産(予定)日が令和9年5月1日なら、令和9年8月〜令和10年4月 |
| 実父・養父母(産前産後免除がない実母を含む) | 養育することになった日の属する月から、1歳の誕生日の前月までの最大12カ月 | 出産日が令和9年5月1日なら、令和9年5月〜令和10年4月 |
| 10月より前から養育中で、10月時点で子が1歳未満の実母 | 産前産後免除(4カ月または6カ月)に引き続く9カ月のうち、令和8年10月以降の月分 | 出産日が令和8年1月1日なら、令和8年10〜12月の3カ月 |
| 同じく、実父・養父母 | 令和8年10月以降、1歳の誕生日の前月まで | 出産日が令和8年1月1日なら、令和8年10〜12月の3カ月 |
すでに納めた保険料や、免除・猶予中の期間はどうなるか
保険料を納めている期間、法定免除、免除・納付猶予、学生納付特例が承認されている期間も、届出をすると育児免除期間として扱われます。納めた保険料は充当または還付されます。免除された期間は、保険料を納付したものとして老齢基礎年金の受給額に反映され、期間中も付加保険料(月額400円)は納付できます。
口座振替やクレジットカード納付で前納している場合は、育児免除の期間が終わった後に振替方法が変わることがあります。詳しくは、お近くの年金事務所への問い合わせが案内されています。
届出が要る人と、要らない人
届出が不要なのは、産前産後免除に該当した実母で、その期間が令和8年9月以降に終わり、引き続き子を養育していることを機構で確認できる人です。基礎年金番号とマイナンバーがひも付いていて、マイナンバーを使った情報連携で、親子関係と子との同一世帯を確認できる場合がこれに当たります。該当する人には、機構から「国民年金保険料育児免除該当通知書」が届きます。
実父・養父母と、産前産後免除の届出が済んでいない実母は、手続きが必要です。確認できなかった場合は「国民年金保険料の産前産後免除期間終了のお知らせ」が届き、育児免除に該当する人は届出をします。
届出の時期・方法・書類はどうなっているか
届出は、要件を満たした日以降、速やかに出します。10月1日より前から養育している場合は、10月1日以降です。産前産後免除とあわせて届出することもできます。
- 紙の届書:住民登録をしている市(区)役所・町村役場の国民年金担当窓口に提出します。郵送もできます
- 電子申請:10月1日以降、スマートフォンなどからマイナポータルで申請できます

写真は大阪市役所の本庁舎(2013年撮影・イメージ・一部を切り取り)。届出先は、お住まいの市(区)役所・町村役場の国民年金担当窓口です。撮影 Oilstreet/Wikimedia Commons/CC BY 2.5 元の写真
様式と記入例は、10月1日以降に機構のホームページからダウンロードできるようになり、年金事務所や市(区)役所・町村役場の窓口にも備え付けられます。添付書類は、マイナンバーまたは基礎年金番号を確認できる書類(電子申請は不要)です。親子関係と同一住所を確認する書類は原則不要で、お急ぎの場合は、戸籍謄(抄)本か戸籍記載事項証明書のいずれか、住民票を添えます。外国籍の場合や特別養子縁組の監護期間にある子などでは、別の書類が要ります。
免除の途中で子と同居しなくなるなど要件を満たさなくなったときは、翌日以降、速やかに終了の届出が必要です。子が1歳になって期間が満了したときは、手続きは要りません。
問い合わせ先はどこか
機構のページには、お近くの年金事務所、ねんきん加入者ダイヤル、ねんきんチャットボットが載っています。電話番号はページの本文に書かれていないので、機構のホームページで確認してください。ねんきんチャットボットでは、2026年9月11日から育児免除制度の案内が始まっています。対象の条件や免除される期間などの質問にチャット形式で答える仕組みで、機構が管理する外部(富士通株式会社)のサービスに移って使います。

写真は中央年金事務所の窓口(2025年10月撮影・イメージ・一部を切り取り)。撮影 Tatsuo Yamashita/Wikimedia Commons/CC BY 4.0 元の写真
リンゴタイムズの記事一覧
情報源
- 日本年金機構「国民年金保険料の育児免除制度」(2026年9月8日更新):https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/ikujimenjo.html
- 日本年金機構「令和8年10月から始まる『国民年金保険料の育児免除制度』を案内するチャットボットを開設しました」(2026年9月11日):https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/kojin/2026/202609/0911.html
