国税庁を名乗るSMS(ショートメッセージ)やメールを開いてしまった方、記載されたURLをクリック(タップ)してしまった方に向けた記事です。結論からお伝えすると、国税庁(国税局・税務署を含む)がSMSやメール、LINEで納付を求めたり差押えを通知したりすることはないため、開いただけで何も入力・送金していなければ慌てる必要はありません。この記事では、リンクを押した・情報を入力した・お金を払ったなど状況別の対処法、本当に滞納がないかの確認方法、相談窓口までまとめて解説します。
- 国税庁はSMS・メール・LINEで納付や差押えを求めることはありません。開いただけなら基本的に被害はありません。
- リンクを押した・情報を入力した・お金を払った場合は、状況別にすぐ該当の窓口へ連絡してください。
- 本当に滞納がないか不安なときは、e-Taxのメッセージボックスか、国税庁サイトで調べた所轄税務署の番号に自分から確認しましょう。
- 実際に滞納があって今すぐ払えない場合は、税務署へ分納の相談を。ほかの借金の返済も苦しい場合は債務整理も選択肢です。
返済のために借りる前に、借金を減らせるか確認しませんか
次のどれかに当てはまるなら、新しく借りるより先に、弁護士に借金の減額を相談する方法があります(債務整理)。
- 毎月返しているのに、元金がほとんど減らない
- 返済のために、別の会社から借りている
- 支払いが遅れて、督促の電話やSMSが来ている
ライズ綜合法律事務所の減額相談は、借入金額などの質問に答えるだけで申し込めます。相談は無料で、匿名でも申し込めます。家族や知人に知られないよう配慮して対応すると案内されています。
※相談しても必ず減額できるとは限りません。債務整理を依頼する場合は所定の費用がかかります。
国税庁のSMSをクリックしてしまった時の状況別対処(開いた/押した/入力した/払った)
まずは自分がどの段階にいるかを確認し、該当する対処をしてください。段階が進んでいるほど、早く連絡することが被害を小さくします。
| 状況 | 今すぐやること | 連絡先の目安 |
|---|---|---|
| ①SMS・メールを開いただけ(リンクは押していない) | そのまま操作せず削除してください。国税庁はSMS・メールで納付を求めないため、基本的に被害はありません。 | 不安であれば国税庁の注意喚起ページで手口を確認 |
| ②記載のURLをクリック(タップ)した | ページ上で個人情報などを入力していなければ、通信を切ってページを閉じ、メッセージを削除してください。Android端末では偽サイト経由で不審なアプリが入る手口も確認されているため、身に覚えのないアプリがないか設定画面のアプリ一覧を確認してください。 | 不審なアプリが見つかればIPA安心相談窓口へ |
| ③ID・パスワード・クレジットカード情報などを入力した | 入力した情報に応じてすぐ連絡してください。クレジットカード情報なら不正利用の有無の確認とカードの利用停止を、パスワードや暗証番号なら速やかな変更を行いましょう。 | クレジットカード会社(カード裏面記載の窓口)・契約している携帯電話会社 |
| ④PayPayなどのコード決済・プリペイド・電子マネーで支払った | 決済サービスの窓口に連絡し、詐欺・不正利用の被害である旨を伝えてください。あわせて警察への相談・被害届の提出も検討します。 | PayPayカスタマーサポート/警察相談専用電話#9110/消費者ホットライン188 |
国税庁からの「未納」メールは詐欺?正しい仕組みを確認
国税庁は公式サイトで、「国税庁(国税局、税務署を含む)では、ショートメッセージにURLを記載した案内を送信することはありません。また、国税の納付の求めや差押えに関して、ショートメッセージやメール、LINEによるメッセージを送信することはありません」と明記しています。つまり、「未納分の税金を支払わなければ差押える」といった内容のメールやSMSは、その時点で国税庁からの正規の連絡ではないと判断できます。
国民生活センターにも、国税庁を名乗るメールで「税金の未納分を24時間以内に支払わなければ資産を差押える」と記載され、URLからコード決済で送金してしまったという相談(2026年5月受付)が寄せられています。ほかにも、e-Taxを名乗り未納分を請求するメールや、SMS経由で個人情報を入力してしまった相談が報告されています。
「確認事項」「重要通知」などの件名のSMS
「確認事項」「重要通知」「重要なお知らせ」といった件名で緊急性をあおる文面は、国税庁をかたる偽SMS・偽メールでよく使われる典型的な手口です。IPA(情報処理推進機構)の注意喚起でも、こうした偽の文面からURLをタップさせ、国税庁になりすましたフィッシングサイトへ誘導し、個人情報やプリペイドカードの発行番号、クレジットカード情報を入力させる手口が確認されています。文面の緊急性に反応せず、まずは公式サイトで事実を確認する習慣が被害防止につながります。
国税庁は電話についても、「当庁(税務署、税務事務所を含みます)では、AI・自動音声による電話連絡で国税の納付を求めることは行っていません」と公式に明言しています。SMSだけでなく、AIによる自動音声電話で納付を迫られた場合も詐欺を疑ってください。
PayPayなどで払ってしまった場合の対処法
PayPayなどのキャッシュレス決済やコード式の決済で支払ってしまった場合、その支払いが詐欺による不正な請求であることを、決済事業者に自分から申告する必要があります。PayPayの場合、カスタマーサポート(0120-990-634、24時間受付・土日祝日を含む365日対応)に相談できます。クレジットカードを経由して支払った場合は、先にカード会社へ連絡し、不正利用としての補償の可否を確認するよう案内されています。
あわせて、最寄りの警察(警察相談専用電話「#9110」、緊急時は110番、被害届は最寄りの警察署で)や、消費者ホットライン「188」(最寄りの消費生活センターにつながる全国共通番号)にも相談してください。支払った内容や日時、送金先の記録は、スクリーンショットなどでできる限り残しておくと、その後の相談がスムーズです。
本当に税金を滞納していないか確認する方法
不安な場合は、次の方法で事実を自分から確認できます。
- e-Taxのメッセージボックスを確認する。国税庁によると、e-Taxから送信するメールにはファイルを添付することはなく、原則としてメール本文内にURLも記載していません。URL付きのメールやSMSが届いた場合、e-Taxからの正規の送信ではないと判断できます。
- 国税庁によると、税務職員が申告書等の内容について文書で照会する場合は、原則として国税局(所)名や税務署名、業務センター名が印字された封筒を使用しています。それ以外の封筒(ゆうパックなど)で届いた場合や、心当たりのない照会文書が届いた場合は、最寄りの税務署の総務課や国税局の納税者支援調整官へ問い合わせるよう案内されています。
- 電話で税務職員を名乗る連絡があった場合は、即答せず一旦電話を切り、相手の所属部署・氏名・電話番号を確認したうえで、国税庁サイト「税務署の所在地などを知りたい方」で調べた所轄税務署の番号に自分からかけ直して確認してください。
実際に滞納していて、今は払えない場合
確認の結果、実際に納税が遅れている場合は、放置せず早めに所轄税務署へ相談することが重要です。国税庁は、一時に納税することで生活や事業の維持が困難になるおそれがある場合の猶予制度(納税の猶予・換価の猶予)を用意しており、状況に応じて分割納付が認められたり、延滞税の一部が軽減されたりする場合があります。詳しい要件は国税庁「猶予の申請の手引」で確認できます。すでに差押えの通知が届いている、財産の差押えが心配という場合は、税金滞納で差し押さえが不安なときの対処法や差し押さえの実際の流れもあわせてご覧ください。
なお、「税金の立て替えをします」「今すぐ現金を用意できます」といった形で近づいてくる個人や業者は、ヤミ金融の可能性があります。審査なしをうたう個人間融資や給与ファクタリングも同様に危険なので、絶対に利用しないでください(詳しくはヤミ金の手口と実態)。税金以外の借金の返済も重なって苦しい場合は、弁護士・司法書士への債務整理の相談も選択肢です。弁護士・司法書士に依頼して受任通知が届けば、その時点で消費者金融など他の借入先からの督促は止まります。ただし受任通知は税金の滞納整理には及ばず、国税の徴収が止まるわけではありません。税金は破産をしても支払い義務がなくなるわけではなく、破産法上も原則として免責されない債権とされています(破産法第253条第1項第1号)。税金の滞納がある場合は、まず前述の納税の猶予・換価の猶予について所轄税務署に相談することが先決です。
借金の減額は、弁護士に無料で相談できます
支払いが遅れると、遅延損害金がかかります。返済が難しいときは、早めに専門家へ相談すると、返済の負担を見直せる場合があります。任意整理・個人再生・自己破産のどれが合うかは、借入額や収入によって変わります。
ライズ綜合法律事務所では、質問に答えるだけで借金の減額相談を無料で申し込めます(匿名でも可)。まずは減らせる可能性があるかだけでも確かめてみてください。
※相談しても必ず減額できるとは限りません。債務整理を依頼する場合は所定の費用がかかります。
よくある質問
国税庁からSMSが来て、リンクをクリックしただけなら大丈夫ですか?
ページを開いただけで個人情報やカード情報などを入力していなければ、多くの場合は被害はありません。ただしAndroid端末では偽サイト経由で不審なアプリがインストールされる手口も確認されているため、身に覚えのないアプリがないか設定画面のアプリ一覧を確認してください。不安な場合はページを閉じてメッセージを削除し、通信をいったん切ってから確認するとより安全です。
国税庁を名乗るSMSに書かれた「未納」は本当ですか?
国税庁は、SMSやメールで納付を求めたり差押えを通知したりすることはないと公式に明言しています。したがって、SMSやメールで届いた「未納分を支払わないと差押える」といった内容は、その時点で国税庁からの正規の連絡ではないと判断できます。本当に滞納がないか心配な場合は、e-Taxのメッセージボックスや所轄税務署への電話で自分から確認してください。
PayPayなどのコード決済で払ってしまったらどうすればいいですか?
まずPayPayなど利用した決済サービスのカスタマーサポートに連絡し、詐欺による不正な支払いであることを伝えてください。クレジットカード経由の場合は先にカード会社へ連絡します。あわせて警察相談専用電話「#9110」や消費者ホットライン「188」にも相談し、支払いの記録は残しておきましょう。
「重要通知」という件名のSMSは信用できますか?
「重要通知」「重要なお知らせ」といった緊急性をあおる件名は、国税庁をかたる偽SMS・偽メールでよく使われる典型的な手口として、IPA(情報処理推進機構)からも注意が呼びかけられています。件名や文面の緊急性に反応してリンクを開く前に、公式サイトや自分の口座・書面で事実を確認する習慣が大切です。
本当に税金を滞納しているかはどこで確認できますか?
e-Taxを利用していればメッセージボックスの通知内容を確認できます。また、税務職員が申告書等の内容について文書で照会する場合は、原則として国税局(所)名や税務署名、業務センター名が印字された封筒が使われるとされています。電話で税務職員を名乗る連絡があった場合は、一旦電話を切り、国税庁サイトで調べた所轄税務署の番号に自分からかけ直して確認するのが確実です。
知恵袋などで「国税庁のSMSは詐欺ですか?」という質問をよく見ますが、結論はどちらですか?
結論として、SMSやメールで届いた国税庁・国税局・税務署からの「未納」「重要通知」は詐欺(なりすまし)である可能性が高いです。国税庁が納付や差押えについてSMS・メール・LINEを送ることはないためです。心当たりがあって不安な場合も、リンク経由ではなく、国税庁サイトで調べた所轄税務署の番号に自分からかけて確認してください。
関連記事
- 警視庁をかたるメールは詐欺?警視庁は放置違反金をメールで通知しない|入力後の対処
- 統計局のメールは詐欺?労働力調査・生活費増加に関する基礎調査をかたる手口と本物の見分け方
- 楽天銀行「25周年記念」メールは詐欺?不正アプリを入れてしまった時の対処と本物の見分け方
- e-Taxの詐欺メールに注意|還付金・メッセージボックスをかたるメールを開いた・入力した時の対処
出典
- 不審なメールや電話にご注意ください(国税庁)
- 国税庁がSMSやメールで税金の納付を求めることはありません!(国民生活センター、2026年5月27日公表)
- 国税庁をかたる偽ショートメッセージサービス(SMS)や偽メールに注意(IPA)
- PayPayに関するお問い合わせ(PayPayヘルプ)
- 税務署の所在地などを知りたい方(国税庁)
- 猶予の申請の手引(国税庁)
更新履歴
2026年9月22日:記事を公開しました。
