借金があっても生活保護は受けられる?審査は14日以内・債務整理は法テラスの立替が使える

借金があっても生活保護は受けられる?審査は14日以内・債務整理は法テラスの立替が使える

借金があって生活が苦しいとき、「借金があると生活保護は受けられないのでは」と考える人は多いはずです。厚生労働省は、生活保護の仕組みを、Q&Aで公開しています。この記事では、厚生労働省のQ&Aと法テラスの説明をもとに、借金と生活保護の関係、申請先、審査の期間、生活保護を受けながら債務整理を進める方法を整理します。

先に結論
  • 生活保護は、収入と最低生活費を比べて決まります(厚生労働省)。住宅ローンがあるだけで、受けられないことはないとされています。
  • 申請先は、住んでいる地域を所管する福祉事務所の生活保護担当です。結果は、原則14日以内(最長30日)に出ます。
  • 住宅ローンがあっても受給できますが、保護費から住宅ローンを返済することは、原則として認められません。
  • 生活保護を受けていても、法テラスの立替制度は利用でき、受給中は返済が猶予されます。
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目次

借金があっても、生活保護を相談・申請できる

厚生労働省の生活保護制度のQ&Aでは、生活保護は、収入と、厚生労働大臣が定める基準(最低生活費)を比べて、収入が最低生活費に満たない場合に、最低生活費から収入を差し引いた差額が、保護費として支給される仕組みと説明されています。最低生活費は、住んでいる地域や世帯の構成などによって異なります。

生活保護の可否は、収入と資産の状況で判断されます。借金(住宅ローン以外)の扱いは、個別の状況で変わるため、福祉事務所に確認してください。申請のときは、世帯の収入・資産などが分かる資料(通帳の写しや給与明細など)の提出を求められることがあります。生活状況の調査や資産調査(預貯金、生命保険など)が行われます。

生活保護の相談・申請の窓口は、住んでいる地域を所管する福祉事務所の生活保護担当です。福祉事務所を設置していない町村に住んでいる人は、町村役場でも申請の手続ができます(申請は、所管する福祉事務所に送られます)。

申請から結果までの期間と、申請書

厚生労働省によると、申請した日から、原則として14日以内(調査に日時を要する特別な理由がある場合は最長30日)に、生活保護を受給できるか、できないかの回答があります。申請書には、氏名、住所または居所、保護を受けようとする理由、資産と収入の状況などを書いて、福祉事務所に出すのが原則です。ただし、申請書を作れない特別な事情があれば、申請書がなくても申請できます。

制度の仕組みや、各種の社会保障施策の活用について十分な説明を受けるためにも、生活保護担当の窓口で、事前に相談することが大切と案内されています。申請してから生活保護が始まるまでの当座の生活費がない場合は、社会福祉協議会が行う「臨時特例つなぎ資金貸付」を利用できる場合もあります。

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住宅ローンがあると、生活保護は受けられない?

厚生労働省のQ&Aは、住宅ローンがあるために保護を受給できないことはないとしています。ただし、保護費から住宅ローンを返済することは、最低限度の生活を保障する生活保護制度の趣旨から、原則として認められないとも書かれています。住宅ローンの返済方法の相談は、住宅ローンが払えないで解説しています。

保護費は、生活に必要な費用に対応して、次のような扶助として支給されます。

扶助の種類対応する費用(厚生労働省)
生活扶助日常生活に必要な費用(食費・被服費・光熱水費など)
住宅扶助アパート等の家賃など
教育扶助義務教育を受けるために必要な学用品費など
医療扶助医療サービスの費用(費用は直接医療機関へ支払い、本人負担なし)
介護扶助介護サービスの費用(費用は直接介護事業者へ支払い、本人負担なし)
出産扶助出産費用
生業扶助就労に必要な技能の修得等にかかる費用(高等学校等に就学するための費用を含む)
葬祭扶助葬祭費用

生活扶助の基準額は、食費等の個人的費用(年齢別に算定)と、光熱水費等の世帯共通的費用(世帯人員別に算定)を合算して算出されます。特定の世帯には、障害者加算などの加算があります。

受給中の権利と義務:保護費は差し押さえられない

厚生労働省のQ&Aによると、生活保護を受給する人には、次のような権利があります。

  • 生活保護の要件を満たす限り、誰でも無差別平等に受けられる
  • 正当な理由がなければ、すでに決定された保護を不利益に変更されない
  • 保護費には、租税その他の公課が課されない
  • すでに給付を受けた保護費や、保護費を受ける権利は、差し押さえられない

一方、義務として、利用できる資産や能力、あらゆるものを、生活のために活用すること、能力に応じて勤労に励み、健康の保持・増進に努め、収入や支出などの生計の状況を適切に把握し、支出の節約を図ること、福祉事務所から必要な指導・指示を受けたら従うことが挙げられています。

働いていても、受けられる場合がある

働いていて、就労収入がある人でも、その収入と資産が最低生活費に満たない場合は、生活保護を受給できます。この場合は、最低生活費から収入を差し引いた差額が、保護費として支給されます。自動車は資産になるため、原則として処分して、生活の維持のために活用します。生活保護は、原則として世帯を単位として決定・実施されますが、両親を介護するために同居する場合など、両親だけが保護を受けられる場合もあるため、福祉事務所に相談するよう案内されています。ただし、障害のある人の通勤・通院などに必要な場合などは、保有が認められることがあります。

生活保護を受けながら、債務整理を進める方法

法テラスによると、生活保護を受給していても、法テラスの立替制度は利用できます。生活保護を受給している間は、立て替えた費用の返済は猶予されます。また、事件がすべて終わったあとも生活保護を受けている場合は、返済の免除を申請できます。

自己破産の予納金は、生活保護を受給している人を除き、立替えの対象になりません。つまり、生活保護を受給している人の自己破産の予納金は、立替えの対象になります。なお、民事再生(個人再生)事件の予納金は、生活保護の受給の有無にかかわらず、立替えの対象になりません。立替制度の条件は債務整理の費用が払えないときで整理しています。

どの債務整理が合うかは、収入や財産の状況によって変わります。任意整理は任意整理のメリット・デメリット、個人再生は個人再生とは?、自己破産は自己破産のメリット・デメリットで解説しています。生活保護を受けている人の財産の扱いや、手続の進め方は、弁護士・司法書士や福祉事務所に、早めに相談してください。

借金の取立てが来て、生活が苦しいとき

生活が苦しいときほど、借金の督促を放置せず、早めに専門家へ相談することが大切です。弁護士や司法書士が債務整理の依頼を受け、貸金業者に通知すると、通常、貸金業者からの連絡は止まります。督促のルールは貸金業者の取立て規制、督促状を放置したときの流れは督促状を無視し続けるとどうなる?で解説しています。差押えが心配なときは、給料の差し押さえはいくらまで?も参考にしてください。公的な支援はどこからも借りれない時の最終手段と公的支援で紹介しています。

相談は、法テラス・サポートダイヤル(0570-078374、平日9時〜21時、土曜9時〜17時)でも案内を受けられます。「審査なし」をうたう業者や個人間融資、給与ファクタリングは、貸金業の登録がない違法な貸付である可能性が高いため使わないでください。

借金の減額は、弁護士に無料で相談できます

支払いが遅れると、遅延損害金がかかります。返済が難しいときは、早めに専門家へ相談すると、返済の負担を見直せる場合があります。任意整理・個人再生・自己破産のどれが合うかは、借入額や収入によって変わります。

ライズ綜合法律事務所では、質問に答えるだけで借金の減額相談を無料で申し込めます(匿名でも可)。まずは減らせる可能性があるかだけでも確かめてみてください。

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まとめ

  1. 生活保護は、収入と最低生活費の比較で決まる。住宅ローンがあるだけで、受けられないことはない。
  2. 申請先は福祉事務所。回答は原則14日以内(最長30日)。
  3. 住宅ローンがあっても受給できるが、保護費からの返済は原則認められない。
  4. 生活保護を受けていても、法テラスの立替制度は使え、受給中は返済が猶予される。
  5. 督促を放置せず、福祉事務所や専門家に早めに相談する。

よくある質問

借金があると、生活保護は受けられませんか?

厚生労働省のQ&Aでは、生活保護は、収入と最低生活費を比べて決まります。住宅ローンがあるために保護を受給できないことはないとされています。ほかの借金の扱いは、個別の状況で変わるため、福祉事務所に確認してください。

生活保護の費用で、借金を返済してもいいですか?

厚生労働省のQ&Aは、住宅ローンについて、保護費から返済することは、最低限度の生活を保障する生活保護制度の趣旨から、原則として認められないとしています。返済に困っているときは、福祉事務所や、弁護士・司法書士に相談してください。

生活保護を受けていると、保護費を差し押さえられますか?

厚生労働省のQ&Aでは、受給する人の権利として、すでに給付を受けた保護費や、保護費を受ける権利は、差し押さえられないとされています。保護費には、租税その他の公課も課されません。

生活保護の申請から、結果が出るまで何日かかりますか?

生活状況の調査や資産調査を行ったうえで、申請した日から、原則14日以内(調査に日時を要する特別な理由がある場合は最長30日)に、受給できるかどうかの回答があります。

生活保護を受けていても、債務整理の費用は立て替えてもらえますか?

法テラスによると、生活保護を受給していても、立替制度は利用できます。受給中は返済が猶予され、事件が終わったあとも生活保護を受けている場合は、返済の免除を申請できます。

生活保護を受けている人の自己破産の予納金は、立て替えてもらえますか?

法テラスによると、自己破産事件の予納金は、生活保護を受給している人を除き、立替えの対象になりません。つまり、生活保護を受給している人の予納金は対象になります。民事再生事件の予納金は、受給の有無にかかわらず、対象外です。

出典

更新履歴

2026年10月9日:記事を公開しました。

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