熊本地震で住宅ローンが苦しいときは?フラット35の返済方法変更(据置・金利引下げ)と災害復興住宅融資

熊本地震で住宅ローンが苦しいときは?フラット35の返済方法変更(据置・金利引下げ)と災害復興住宅融資

令和8年熊本地震で住宅金融支援機構の住宅ローン(フラット35・旧住宅金融公庫融資を含む)を返済中の人と、被災した住宅を直したい・建て直したい人に向けた記事です。機構は、返済中の人には返済方法の変更(災害特例)を、り災証明書を受けた人には災害復興住宅融資を案内しています。機構の公式ページと資料で確認できた内容を、2026年10月9日現在でまとめます。

この記事は借入れを勧めるものではありません。返済方法の変更は、返済中の金融機関で審査があります。災害復興住宅融資も審査があり、必ず借りられるわけではありません。

先に結論
  • 機構融資(フラット35を含む)の返済が苦しいときは、据置・利率引下げ・返済期間の延長の返済方法変更メニューがあり、申込み先は返済中の金融機関です。
  • 据置期間はり災割合によって1年・最長2年・最長3年です。据置期間中は元金・利息の返済が不要です(終了後に通常の返済)。
  • 被災した住宅を直す・建てるための災害復興住宅融資は、り災証明書(全壊〜半壊)が条件です。令和8年10月版のリーフレットでは、手数料・保証人は不要とされています。
  • 相談は機構の災害専用ダイヤル 0120-086-353(通話無料・土日も営業)。熊本市には熊本センター(096-241-6180)があります。
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目次

まず相談先|住宅金融支援機構の窓口

窓口連絡先・受付内容
カスタマーセンター(災害専用ダイヤル)0120-086-353(通話無料)
9:00〜17:00(祝日・年末年始を除き、土日も営業)
国際電話などは 048-615-0420(通話料あり)
機構融資の返済、災害復興住宅融資の相談。被災された方専用
熊本センター096-241-6180
平日9:00〜17:00(祝日・年末年始を除く)
熊本市中央区花畑町12-24 熊本フコク生命ビル5階
災害復興住宅融資や返済相談を個別に対面で相談
団信専用ダイヤル0120-0860-78(通話無料)
9:00〜17:00(土日・祝日・年末年始は休業)
団体信用生命保険に関する問い合わせ
特約火災保険に付帯の地震保険(損保ジャパン)0120-727-110(通話無料・24時間365日)機構の特約火災保険に付帯された地震保険の事故連絡

機構は、返済方法変更のシミュレーションや手続きなど具体的な相談は、利用中の金融機関の窓口にするよう案内しています。特約火災保険以外の火災保険に付帯した地震保険は、契約先の保険会社等に連絡します。

返済中の人へ|返済方法変更(災害特例)

機構のページには、「り災による家計収支の悪化の程度に応じて、返済方法変更のメニューを用意しております」とあり、返済中の金融機関に相談するよう案内しています。ここでは、ページからリンクされている機構の「返済方法変更(災害特例)のご案内」(直接融資・買取債権共通の参考書式、令和5年4月)の内容を紹介します。この書式は熊本地震専用ではなく、内容は変わる場合があるため、申込み前に金融機関で確認してください。

対象になる人

次のア〜ウのいずれかに当てはまり、かつ、被災後の収入月額が「変更前の毎月の返済金の4倍」以下、または「世帯人員×64,000円」以下となる見込みの人です。

  • ア 融資住宅等が損害を受け、その復旧に相当の費用が必要な人
  • イ 債務者本人または家族が死亡・負傷したため、著しく収入が減少した人
  • ウ 事業財産等または勤務先が損害を受けたため、著しく収入が減少した人

変更できる内容

り災割合返済金の払込みの据置・返済期間の延長据置期間中の利率の引下げ(機構融資・公庫融資)
30%未満1年0.5%引き下げた金利
30%以上60%未満最長2年1.0%引き下げた金利
60%以上最長3年1.5%引き下げた金利
  • 据置期間中は、元金・利息の返済は必要ありません。据置終了後は、据置期間中の利息を通常の元金・利息に加えて返済します。
  • 据置・延長は1年単位です。据置期間分だけ返済期間を延長します(据置を設けず期間だけを延ばすこともできます)。
  • フラット35(買取型)の人は、り災割合にかかわらず、据置期間中の金利は0.5%引き下げです。
  • 引下げの結果が0%を下回る場合は、機構融資・フラット35は0.01%、公庫融資は0%が下限です。

り災割合の計算式

り災割合は、(災害発生前1年以内の収入額−災害発生日以後1年間の収入額+融資住宅等の復旧に要する自己資金+災害による負傷または疾病の治療費)÷災害発生前1年以内の収入額×100で算出します。被災後の収入月額の目安は、「被災後1年間の収入−(融資住宅等の復旧に要する自己資金+災害による負傷または疾病の治療費)」の12分の1とされています。

手続き

「災害特例申請書(直接融資用)」と「返済方法変更のお申込みに関するご注意点」を、返済中の金融機関に提出します。審査のうえ結果が知らされます。申請書は金融機関の窓口や機構支店にあり、収入に関する公的証明書などが必要になることがあります(必要書類は人により異なるため、窓口で確認)。

機構団体信用生命保険特約制度に加入している人が災害で亡くなったり高度障害状態になった場合は、保険金で住宅ローンの残債務が完済されます。所定の手続きは、返済中の金融機関に連絡してください。

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直す・建て直す人へ|災害復興住宅融資

機構のページと令和8年10月版のリーフレット(災害復興住宅融資のお知らせ)によると、条件は次のとおりです。

項目内容(令和8年10月版リーフレット)
対象地震などで住宅が「全壊」「大規模半壊」「中規模半壊」「半壊」したとして、り災証明書を交付された人(補修は、住宅に被害が生じた旨のり災証明書)
融資限度額建設:土地を取得する場合5,500万円/取得しない場合4,500万円。購入:5,500万円。補修:2,500万円(所要額のいずれか低い額、10万円以上1万円単位)
金利(令和8年10月1日現在)全期間固定金利。団信に加入する場合は新機構団信で、返済期間20年以下 年1.70%、21年以上 年1.90%。団信に加入しない場合は20年以下 年1.50%、21年以上 年1.70%。原則として毎月改定
返済期間建設・購入 最長35年(元金据置期間最長3年を含められる)、補修 最長35年(元金据置期間1年)。35年と「80歳−申込時の年齢」のいずれか短い期間(年齢は、申込本人と収入合算者のうち高い方で判断。親子リレー返済は後継者の年齢)
手数料・保証人融資手数料、返済方法変更手数料、繰上返済手数料は不要。保証人も不要
申込みWeb申込または郵送申込。Web申込では借入申込から契約までWeb上でできる
  • 総返済負担率(すべての借入れの年間合計返済額÷年収)は、年収400万円未満が30%以下、400万円以上が35%以下。
  • 申込時の年齢が満79歳未満(親子リレー返済を利用する場合を除く)。日本国籍の人、または永住許可を受けている外国人が対象。
  • 「大規模半壊」「中規模半壊」「半壊」の人が建設・購入を申し込むには、り災証明書の提出に加えて、被災住宅の修理が不可能または困難である旨を借入申込書に記入して申し出る必要があります。
  • 申込受付期間は、原則としてり災日から2年間です。被災者生活再建支援法や災害救助法が適用された災害では、延長される場合があります。
  • 満60歳以上の人は、月々は利息のみを支払い、元金は死亡時に一括返済する高齢者向け返済特例も利用できます(金利等は別。詳細は機構に確認)。
  • 審査の結果、延滞履歴など返済に懸念がある人は、融資を断られたり減額されたりすることがあります。

それでも返済が苦しいとき|ほかの手段

住宅ローンが返せなくなりそうなときは、延滞する前に借入先や機構に相談してください。被災でほかの借入れも増えそうなときは、新しく借りる前に、公的な支援と制度を先に確認するのが安全です。

災害でローンが返せない個人には、自然災害債務整理ガイドラインで、住宅ローンなどの免除・減額を申し出られる場合があります。仕組みと要件は、台風25号の記事で運営機関の資料にもとづいて整理しています。→ 台風25号でローンが返せないときの「自然災害債務整理ガイドライン」|要件・メリット・手順

「ガイドラインの手続きを手伝う」「審査なしで貸す」などと持ちかけてお金を求める相手には、その場で応じず、消費者ホットライン188に相談してください。

借金の減額は、弁護士に無料で相談できます

支払いが遅れると、遅延損害金がかかります。返済が難しいときは、早めに専門家へ相談すると、返済の負担を見直せる場合があります。任意整理・個人再生・自己破産のどれが合うかは、借入額や収入によって変わります。

ライズ綜合法律事務所では、質問に答えるだけで借金の減額相談を無料で申し込めます(匿名でも可)。まずは減らせる可能性があるかだけでも確かめてみてください。

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公的支援の全体像はお金が必要なのにどこからも借りれない時の最終手段と公的支援でも整理しています。

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よくある質問

熊本地震でフラット35の返済が苦しくなったら、どこに相談すればいいですか?

住宅金融支援機構は、り災による家計収支の悪化の程度に応じて返済方法変更のメニューを用意しており、詳しくはご返済中の金融機関に相談するよう案内しています。返済方法変更のシミュレーションや手続きなど具体的な相談は、利用中の金融機関の窓口です。機構の災害専用ダイヤルは0120-086-353(通話無料、9時〜17時、祝日・年末年始を除き土日も営業)です。

返済方法の変更で、返済額はどうなりますか?

機構の案内(参考書式)によると、変更メニューは「返済金の払込みの据置」「据置期間中の利率の引下げ」「返済期間の延長」です。据置は1年単位で、り災割合が30%未満なら1年、30%以上60%未満なら最長2年、60%以上なら最長3年です。据置期間中は元金・利息の返済が不要で、終了後は据置期間中の利息を通常の元金・利息に加えて返済します。

り災割合とは何ですか?

機構の案内では、「(災害発生前1年以内の収入額−災害発生日以後1年間における収入額+融資住宅等の復旧に要する自己資金+災害による負傷または疾病の治療費)÷災害発生前1年以内の収入額×100」で算出するとされています。

災害復興住宅融資は、どんな人が借りられますか?

住宅が「全壊」「大規模半壊」「中規模半壊」または「半壊」したとして、地方公共団体から「り災証明書」を交付されている人が対象です(補修は、住宅に被害が生じた旨のり災証明書)。そのほか、総返済負担率(年収400万円未満は30%以下、400万円以上は35%以下)、日本国籍または永住許可を受けている外国人であること、申込時の年齢が満79歳未満であること(親子リレー返済を利用する場合を除く)などの条件があります。審査があり、必ず借りられるわけではありません。

災害復興住宅融資の金利と借入限度額は?

令和8年10月1日現在の全期間固定金利は、団体信用生命保険に加入する場合(新機構団信)で、返済期間20年以下が年1.70%、21年以上が年1.90%です。金利は原則として毎月改定されます。融資限度額は、建設が最大5,500万円(土地を取得しない場合は4,500万円)、購入が5,500万円、補修が2,500万円です。

災害復興住宅融資は、いつまで申し込めますか?

原則として、り災日から2年間です。被災者生活再建支援法や災害救助法が適用された災害では、加算支援金の申請期間の最終日の属する月の末日、または応急仮設住宅の供与期間の最終日の属する月の末日のうち遅い日まで延びる場合があります。災害ごとの申込受付期間は、機構カスタマーセンター(災害専用ダイヤル)に確認してください。

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出典

更新履歴

  • 2026年10月9日:記事を公開しました。
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