失業保険の手続き|離職票の次は7日の待期、自己都合は給付制限1か月が原則。給付日数と日額上限

失業保険の手続き

失業保険(雇用保険の基本手当)は、離職票を持って住所を管轄するハローワークに行き、求職の申込みをするところから始まります。申込み後の7日間(待期)は支給されず、正当な理由のない自己都合退職の場合は、さらに給付制限があります。厚生労働省の案内では、退職日が令和7年4月1日以降なら原則1か月、過去5年間に2回以上自己都合で退職している場合は3か月です。そのあとは、原則4週間に1度の失業の認定を受けて、基本手当が振り込まれます。

この記事は、退職した人、これから退職する人に向けて、厚生労働省のハローワークインターネットサービスで確認できた内容(2026年10月9日確認)を、受給の条件・必要書類・手続きの流れ・給付日数・金額の目安の順にまとめたものです。給付日数や金額は、年齢・被保険者期間・離職理由で変わります。

先に結論
  • 基本手当を受けるには、離職の日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上あること(特定受給資格者・特定理由離職者は、離職の日以前1年間に6か月以上でも可)と、「失業の状態」にあることが条件です。
  • 手続きは、離職票(-1、2)・マイナンバーの確認書類・身元確認書類・写真2枚・本人名義の預金通帳またはキャッシュカードを持って、管轄のハローワークで求職の申込みをします。
  • 求職申込み後の失業の状態にある7日間は「待期」で、基本手当は支給されません。
  • 正当な理由のない自己都合退職では、待期満了後に給付制限があります。退職日が令和7年4月1日以降なら原則1か月(3月31日以前は原則2か月)、過去5年間に2回以上自己都合退職している場合は3か月です。
  • 失業の認定は原則4週間に1度。認定の日から通常5営業日で、指定した口座に振り込まれます。基本手当を受けられる期間は、原則として離職の翌日から1年間です。
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目次

失業保険(基本手当)をもらえる人|受給要件と「失業の状態」

ハローワークインターネットサービスの「基本手当について」によると、雇用保険の被保険者が離職して、次の1と2のどちらにも当てはまるときに、一般被保険者には基本手当が支給されます。

  1. ハローワークに来所し、求職の申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても職業に就けない「失業の状態」にあること。
  2. 離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上あること。ただし、特定受給資格者または特定理由離職者は、離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6か月以上ある場合でも可。

基本手当を受けられない状態

次のような状態のときは、基本手当を受けられません。

  • 病気やけがのため、すぐには就職できないとき。
  • 妊娠・出産・育児のため、すぐには就職できないとき。
  • 定年などで退職して、しばらく休養しようと思っているとき。
  • 結婚などにより家事に専念し、すぐに就職することができないとき。

病気や出産などで30日以上働けなくなった場合は、受給期間(原則1年)を最長3年間まで延長する申請ができます。管轄のハローワークに早めに申請します。

ハローワークに持っていくもの|離職票・マイナンバー・写真

公式サイトの「雇用保険の具体的な手続き」には、受給資格の決定のために次の書類を持参するよう書かれています。

必要なもの内容(公式サイトの記載)
雇用保険被保険者離職票(-1、2)離職後に会社から届く(受け取りに行く場合もある)
個人番号確認書類(いずれか1種類)マイナンバーカード、通知カード、個人番号の記載のある住民票(住民票記載事項証明書)
身元(実在)確認書類(1)運転免許証、運転経歴証明書、マイナンバーカード、官公署発行の写真付き身分証明書・資格証明書などのうち1種類。持っていない場合は(2)公的医療保険の被保険者証、児童扶養手当証書などのうち異なる2種類(コピー不可)
写真最近の写真、正面上半身、縦3.0cm×横2.4cm、2枚。マイナンバーカードを提示すれば省略できる
本人名義の預金通帳またはキャッシュカード一部指定できない金融機関がある。ゆうちょ銀行は可能

雇用保険の手続きは、月曜日〜金曜日(休祝日・年末年始を除く)の8時30分〜17時15分です。16時前までの来所が勧められています。会社から離職票が交付されない場合は、管轄のハローワークに問い合わせます。

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失業保険の手続きの流れ|7日の待期から認定・振込まで

順番手続き(公式サイトの記載)
1. 離職在職中に雇用保険被保険者証の有無と、離職証明書の離職理由の記載内容を確認する。離職後に離職票が届く
2. 受給資格の決定ハローワークで求職の申込みをし、離職票を提出。受給要件を確認のうえ、受給資格が決定され、離職理由も判定される
3. 受給説明会指定の日時に出席する。雇用保険受給資格者証と失業認定申告書が渡され、第1回の失業認定日が知らされる
4. 失業の認定原則4週間に1度。失業認定申告書に求職活動の状況を書き、受給資格者証とともに提出する
5. 受給失業の認定の日から通常5営業日で、指定の口座に振り込まれる(休祝日や年末年始が含まれると遅れる場合がある)

求職の申込み後、失業の状態にある7日間は、基本手当が支給されません。これを「待期」といいます。離職理由に異議がある場合(実際は事業主からの退職勧奨なのに自己都合退職とされている場合など)は、ハローワークに相談すると、事実関係を調査したうえで離職理由が判定されます。

自己都合退職の給付制限は原則1か月|令和7年4月以降の退職

厚生労働省の「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます」のページには、次のように書かれています。雇用保険の被保険者が正当な理由がなく自己の都合によって退職した場合は、基本手当の受給資格決定日から7日間の待期期間満了後1〜3か月間は基本手当が支給されません(給付制限)。退職日が令和7年4月1日以降なら原則1か月、令和7年3月31日以前なら原則2か月です。ただし、退職日からさかのぼって5年間のうちに2回以上、正当な理由なく自己都合退職して受給資格決定を受けた場合は3か月です。自己の責めに帰すべき重大な理由で解雇された場合(重責解雇)も3か月です。

また、令和7年4月以降に、リ・スキリングのために教育訓練等を受けた(受けている)場合は、給付制限が解除され、基本手当を受けられるようになりました。詳しい手続きは、厚生労働省のリーフレットか、お近くのハローワークで確認できます。

なお、ハローワークインターネットサービスの「雇用保険の具体的な手続き」のページには、給付制限を「2か月間(3か月間)」と書いた説明が残っています。この記事では、より新しい情報が書かれた厚生労働省のページを優先しています。自分の場合の給付制限の期間は、離職票の離職理由とあわせて、ハローワークで必ず確認してください。

基本手当を受けるためには、失業の認定を受ける期間(原則として前回の認定日から今回の認定日の前日まで)に、原則として2回以上の求職活動の実績が必要です(最初の認定日の対象期間は1回)。公式サイトが示す求職活動の主なものは次のとおりです。

  • 求人への応募。
  • ハローワークや許可・届出のある民間機関、公的機関等が行う職業相談・職業紹介・講習・セミナーの受講。
  • 再就職に役立つ国家試験・検定等の資格試験の受験。

求人情報を見ただけ、知人に紹介を頼んだだけでは、求職活動に含まれません。

基本手当の給付日数|90日〜360日の目安表

所定給付日数(基本手当を受けられる最高日数)は、離職日の年齢、被保険者であった期間、離職の理由などで決まり、90日〜360日の間です。公式サイト「基本手当の所定給付日数」の表は次のとおりです。

特定受給資格者(倒産・解雇など)と一部の特定理由離職者

年齢区分1年未満1年以上5年未満5年以上10年未満10年以上20年未満20年以上
30歳未満90日90日120日180日―
30歳以上35歳未満90日120日180日210日240日
35歳以上45歳未満90日150日180日240日270日
45歳以上60歳未満90日180日240日270日330日
60歳以上65歳未満90日150日180日210日240日

上記と就職困難者を除く離職者(自己都合など)

年齢区分1年未満1年以上5年未満5年以上10年未満10年以上20年未満20年以上
全年齢90日(※)90日90日120日150日

※特定理由離職者については、被保険者期間が6か月(離職以前1年間)以上あれば、基本手当の受給資格を得られます。就職困難者は別の表で、1年未満が150日、1年以上が45歳未満300日・45歳以上65歳未満360日です。特定理由離職者のうち「特定理由離職者の範囲」の1に当たる人は、受給資格に係る離職の日が2027年3月31日までの間にある場合に限り、所定給付日数が特定受給資格者と同様になります。

基本手当日額の上限|令和8年8月1日現在

基本手当の1日あたりの金額(基本手当日額)は、原則として離職した日の直前6か月に毎月決まって支払われた賃金(賞与等は除く)の合計を180で割った金額(賃金日額)のおよそ50〜80%(60歳〜64歳は45〜80%)です。賃金の低い人ほど率が高くなっています。年齢区分ごとの上限額は、令和8年8月1日現在、次のとおりです。

年齢区分基本手当日額の上限
30歳未満7,450円
30歳以上45歳未満8,270円
45歳以上60歳未満9,110円
60歳以上65歳未満7,830円

実際の金額は、受給資格が決まったときにハローワークで確認してください。

失業保険の注意点|不正受給と生活が苦しいとき

不正受給は厳しい処分

偽りその他不正の行為で基本手当等を受けたり、受けようとしたりした場合は、以後の基本手当等を受けられなくなるほか、返還を命じられ、原則として、不正に受けた額の2倍以下の金額の納付も命じられます。求職活動の実績の虚偽申告、パート・アルバイトや自営の開始の未申告、内職や手伝いの収入を隠すことなどは、絶対にしないよう注意されています。

手続きの前後で生活費が足りないとき

給付制限があると、離職してから最初の基本手当が振り込まれるまでに時間がかかります。生活費に不安があるときは、公的支援の相談先を確認してください。どこからも借りれない時の最終手段と公的支援で、制度の相談先を整理しています。退職後の住民税は住民税は10月に退職・転職するとどうなる?、国民健康保険料が払えないときは国民健康保険料が払えないときの減免・分割の相談方法、給料が翌月払いできついときは給料の翌月払いがきついが参考になります。

失業保険を申請するときのチェックリスト

  1. 在職中に、雇用保険被保険者証と、離職証明書の離職理由の記載内容を確認する。
  2. 離職票(-1、2)が届いたら、内容を確認する。届かないときは、管轄のハローワークに問い合わせる。
  3. 離職票、マイナンバー・身元確認書類、写真2枚(マイナンバーカードがあれば省略可)、本人名義の口座の通帳またはキャッシュカードを用意する。
  4. 16時前までに、住所を管轄するハローワークで求職の申込みをする。
  5. 7日間の待期と、離職理由による給付制限(原則1か月、5年間に2回以上の自己都合退職などは3か月)の有無を確認する。
  6. 失業の認定日までに、原則2回以上の求職活動の実績を作り、失業認定申告書に正直に書く。
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よくある質問

失業保険はいつからもらえますか?

求職の申込み後、失業の状態にある7日間(待期)が過ぎてから対象になります。正当な理由のない自己都合退職の場合は、退職日が令和7年4月1日以降なら原則1か月、過去5年間に2回以上自己都合退職している場合は3か月の給付制限があります。

失業保険をもらうための条件は何ですか?

失業の状態にあることと、離職の日以前2年間に被保険者期間が通算12か月以上あることです。特定受給資格者または特定理由離職者は、離職の日以前1年間に6か月以上あればよいとされています。

失業保険の手続きに必要なものは何ですか?

雇用保険被保険者離職票(-1、2)、個人番号確認書類、身元確認書類、写真2枚(マイナンバーカードの提示で省略可)、本人名義の預金通帳またはキャッシュカードが必要です。

失業保険はいくらもらえますか?

基本手当日額は、離職前6か月の賃金の合計を180で割った賃金日額のおよそ50〜80%(60歳〜64歳は45〜80%)です。年齢区分ごとの上限があり、令和8年8月1日現在は30歳未満で7,450円、30歳以上45歳未満で8,270円です。

失業保険の認定日はどのくらいの間隔ですか?

原則として4週間に1度、失業の認定が行われます。指定された日にハローワークで、失業認定申告書に求職活動の状況を書き、雇用保険受給資格者証とともに提出します。

出典

更新履歴

  • 2026年10月9日:記事を公開しました。
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