パート・契約社員は10月から何が変わる?同一労働同一賃金の改正で手当・休暇はどうなるか

パート・契約社員は10月から何が変わる?同一労働同一賃金の改正で手当・休暇はどうなるか

2026年10月1日から、パート・アルバイト・契約社員(パートタイム・有期雇用労働者)の待遇に関するルールが変わります。厚生労働省の資料では、変わるのは労働条件の明示事項の追加、同一労働同一賃金ガイドラインの改正、雇用管理指針の見直しの3点です。

この記事は、家族手当・住宅手当・夏季冬季休暇・賞与のガイドラインの内容と、待遇差の説明を求める方法・相談先を、厚生労働省の資料の範囲でまとめます。

先に結論
  • 省令・告示は令和8年(2026年)10月1日から施行・適用されます。
  • 家族手当・住宅手当・夏季冬季休暇などがガイドラインに加わりましたが、家族手当は継続的な勤務の見込み、住宅手当は転居を伴う配置の変更など、待遇ごとに条件があります。必ずもらえるという内容ではありません。
  • 賞与・退職手当は、性質・目的が当てはまるのに均衡のとれた内容を支給しない場合は不合理と認められうるという留意事項が加わりました。
  • 会社に待遇差の説明を求められます(法14条2項)。求めたことを理由とする不利益な取扱いは禁止です(同条3項)。
  • 相談先は都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)と総合労働相談コーナーです。
スポンサーリンク

返済のために借りる前に、借金を減らせるか確認しませんか

次のどれかに当てはまるなら、新しく借りるより先に、弁護士に借金の減額を相談する方法があります(債務整理)。

  • 毎月返しているのに、元金がほとんど減らない
  • 返済のために、別の会社から借りている
  • 支払いが遅れて、督促の電話やSMSが来ている

ライズ綜合法律事務所の減額相談は、借入金額などの質問に答えるだけで申し込めます。相談は無料で、匿名でも申し込めます。家族や知人に知られないよう配慮して対応すると案内されています。

無料で借金の減額を相談する(詳しくはこちら)

※相談しても必ず減額できるとは限りません。債務整理を依頼する場合は所定の費用がかかります。

目次

パート・契約社員は10月から何が変わる?同一労働同一賃金の改正3点

厚生労働省の特集ページによると、同一労働同一賃金に関する施行規則と告示が令和8年4月28日に公布・告示され、令和8年10月1日に施行・適用されます。

休憩室で無地の書類を手にする人の手元
※画像はイメージです
何が変わるか内容根拠
①明示事項の追加「昇給・退職手当・賞与の有無」「相談窓口」に加え、「待遇の相違の内容・理由等の説明を求めることができる旨」を書面等で明示令和8年厚生労働省令第87号
②ガイドラインの改正退職手当・無事故手当・家族手当・住宅手当・夏季冬季休暇・褒賞などが加わり、賞与・病気休職などの記載が充実令和8年厚生労働省告示第203号
③雇用管理指針の見直し待遇差の説明方法(資料を活用した口頭説明、または資料の交付)などを見直し令和8年厚生労働省告示第202号

同一労働同一賃金とは?対象になるのはパート・アルバイト・契約社員

厚生労働省は、同じ会社の正社員(無期雇用フルタイム労働者)と非正規雇用労働者との間の不合理な待遇差の解消を目指すものと説明しています。パートタイム・有期雇用労働法第8条は、待遇のそれぞれについて、職務の内容、配置の変更の範囲その他の事情のうち待遇の性質・目的に照らして適切なものを考慮して、不合理な相違を設けてはならないと定めています。

対象は名称で決まりません。施行通達は、パートタイマー、アルバイト、契約社員など名称は問わないとしています。待遇差があれば直ちに不合理になるわけではありません。

スポンサーリンク

労働条件通知書は何が変わる?「待遇差の説明を求められる」旨の明示

会社は、パート・有期雇用労働者を雇い入れたとき、昇給・退職手当・賞与の有無や相談窓口などを文書等で明示します(法第6条)。改正後は「待遇の相違の内容・理由等に関する説明を求めることができる旨」も加わります。

机で無地の書類を読む人の後ろ姿
※画像はイメージです
  • いつ:10月1日から適用されます。Webマガジンは労働契約の更新時も含むとし、施行通達は、有期雇用労働者は契約の更新で「雇い入れ」となり、その都度の明示が必要としています。
  • 書き方:リーフレットの記載例は、窓口の部署名・担当者の職氏名・連絡先を書く形です。施行通達は、説明を求める際の申出先の明示が望ましいとしています。
  • 違反:施行通達では、助言・指導・勧告でも履行されなければ公表の対象となり、10万円以下の過料に処するとされています。

説明を求める権利は今回できたものではなく、法第14条第2項が、求めがあれば会社は待遇の相違の内容・理由などを説明しなければならないと定めています。

家族手当・住宅手当・夏季冬季休暇はどうなる?ガイドライン改正で追加された待遇

Q&Aによると、今回追加された待遇は退職手当、無事故手当、家族手当、住宅手当、夏季冬季休暇、褒賞の6つで、褒賞以外は最高裁判決を踏まえたものです。

休憩室で無地のエプロンを掛ける手元
※画像はイメージです
待遇ガイドラインの記載(要旨)条件・例
家族手当労働契約の更新を繰り返している等、相応に継続的な勤務が見込まれる者には、通常の労働者と同一の家族手当を支給しなければならない更新を繰り返していない等、継続的な勤務が見込まれない有期雇用労働者への不支給は問題とならない例
住宅手当(転居を伴う配置の変更の有無に応じて支給されるもの)通常の労働者と同一の転居を伴う配置の変更がある者には、同一の住宅手当を支給しなければならない転居を伴う配置の変更が見込まれない者への不支給は問題とならない例。転居の有無にかかわらず支給する住宅手当も不合理な相違は不可(注)。正社員にも転居を命じていないのに転居を理由に不支給とするのは問題となる例
夏季冬季休暇パート・有期雇用労働者にも、同一の夏季冬季休暇を付与しなければならない繁忙期に限定された短期間の勤務ではない有期雇用労働者に付与しないのは問題となる例
無事故手当業務の内容が同一の者には、同一の無事故手当を支給しなければならない業務の内容が同一であること
褒賞一定期間の勤続に付与するものは、同一期間勤続した者に同一の褒賞を付与しなければならない勤続期間に着目した褒賞
病気休職通常の労働者に病気休職期間の給与保障がある場合、労働契約の更新を繰り返している等、相応に継続的な勤務が見込まれる者にも同一の保障を行わなければならない療養への専念を目的とする病気休暇を含む

表は「必ずもらえる」という意味ではありません。注意点は次のとおりです。

  • 「相応に継続的な勤務が見込まれる」の年数は、Q&Aで具体的な勤続期間を示すことは困難とされ、契約期間や更新回数などを踏まえて判断されます。
  • 施行通達は、法第8条に違反する相違を設ける部分は無効となり損害賠償が認められうる一方、待遇が自動的に同一になるわけではなく、就業規則の解釈で同一の待遇が認められる場合もあるとしています。
  • 待遇差の解消は、通常の労働者の労働条件を下げるのではなく、パート・有期雇用労働者の改善で図ることが求められると、ガイドラインにあります。

パートにもボーナス・退職金は出る?賞与・退職手当の扱い

賞与について、ガイドラインには従来から、会社の業績等への貢献に応じて支給する賞与は、同一の貢献には同一の賞与、貢献に相違があればその相違に応じた賞与を支給しなければならないとあります。

改正で加わったのは留意事項です。賞与・退職手当の性質・目的がパート・有期雇用労働者にも当てはまるのに、均衡のとれた内容を支給せず、その見合いとして基本給を高く支給している等の事情もない場合は、不合理と認められるものに当たりうるとされました。

ガイドラインの問題となる例には、通常の労働者には貢献等にかかわらず全員に何らかの賞与を支給しているのに、パート・有期雇用労働者には支給していない場合があります。個別の判断になるため、制度があるかは、労働条件通知書の昇給・賞与・退職金の欄と就業規則で確認します。

会社に待遇差の説明を求める方法と、説明を受けるときの確認点

  1. 窓口を確認する:通知書の窓口欄(部署・担当者・連絡先)を見ます。記載がなければ担当者に直接聞きます。
  2. 何を聞くか決める:通常の労働者との待遇の相違の内容と理由、措置を決めるに当たって考慮した事項です(法14条2項)。
  3. 説明の方法を確認する:改正後の指針は、資料を活用した口頭説明か、説明事項をすべて記載した資料の交付のいずれかとしています。口頭でも資料の交付が望ましいとされます。
  4. 不利益を確認する:法14条3項は、求めたことを理由とする解雇その他の不利益な取扱いを禁止しています。施行通達は、配置転換、降格、減給、更新拒否等を例に挙げています。

施行通達によると、比較の対象は職務の内容等が最も近いと会社が判断する通常の労働者で、その選び方と理由の説明も必要です。「賃金は総合的に決定する」といった説明では十分ではありません。ただし会社の義務は説明で、納得までは求められていません。ガイドラインには、説明を見る手がかりもあります。

会議室で話し合う様子を後ろから見た構図
※画像はイメージです
  • 賃金の決め方(基準・ルール)が違う理由として、「将来の役割期待が異なる」といった主観的・抽象的な説明では足りない。
  • 「人材の確保・定着」の目的があるだけで、直ちに不合理ではないとは認められない。
  • 十分な説明がなかったこと自体も、不合理と認められる事情として考慮されうる。

説明に納得できないとき・相談できる窓口(労働局・総合労働相談コーナー)

都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に無料で相談できます(厚生労働省の特集ページ)。受付は、リーフレットによると8時30分から17時15分で、土日・祝日・年末年始を除きます。

総合労働相談コーナーは、労働局や労働基準監督署内など全国378か所にあり、予約不要・無料です。土・日・祝日・年末年始(12月29日から1月3日)は閉庁です。

  • 紛争解決の援助:都道府県労働局長が助言・指導・勧告をします(法第24条)。従うことを強制するものではありません。
  • 調停:紛争調整委員会が行います(法第25条)。施行通達には、措置から1年を経過した紛争は原則として調停に付すことは適当でないとあります。

手当や給料が足りない・生活が苦しいとき(払えない・返せないときの相談)

パートの収入と社会保険は106万円の壁や第3号被保険者、10月から変わるお金は10月から変わるお金で解説しています。

家計を整理するノートと電卓を置いた手元
※画像はイメージです

生活費が足りないときは、借入に頼る前に、どこからも借りれない時の公的支援を確認します。

借金の返済が重いときは、弁護士・司法書士に依頼する方法があります。依頼して受任通知が届くと、貸金業者は正当な理由がなければ、電話・FAX・訪問などで返済を要求できなくなります(貸金業法第21条第1項第9号)。対象は貸金業者からの取立てで、勤め先とのやり取りや家賃・公共料金の請求には当てはまりません。

どこに相談すればいいか迷ったら、借金問題を扱う司法書士事務所に一度相談してみるのも一つの方法です(借金問題のご相談は【アース司法書士事務所】)。司法書士が代理で交渉できるのは1社あたり140万円以下の借金が対象です。

借金の減額は、弁護士に無料で相談できます

支払いが遅れると、遅延損害金がかかります。返済が難しいときは、早めに専門家へ相談すると、返済の負担を見直せる場合があります。任意整理・個人再生・自己破産のどれが合うかは、借入額や収入によって変わります。

ライズ綜合法律事務所では、質問に答えるだけで借金の減額相談を無料で申し込めます(匿名でも可)。まずは減らせる可能性があるかだけでも確かめてみてください。

借金の減額を無料で相談する(詳しくはこちら)

※相談しても必ず減額できるとは限りません。債務整理を依頼する場合は所定の費用がかかります。

スポンサーリンク

よくある質問

同一労働同一賃金の改正はいつから始まりますか?

令和8年(2026年)10月1日から施行・適用されます。令和8年4月28日に公布・告示されています。

パートは10月から何が変わりますか?

労働条件の明示事項の追加、同一労働同一賃金ガイドラインの改正、雇用管理指針の見直しの3点です。手当や賞与が一律に支給される内容ではありません。

パートでも家族手当や住宅手当はもらえますか?

ガイドラインは、家族手当は労働契約の更新を繰り返している等、相応に継続的な勤務が見込まれる者に、転居を伴う配置の変更の有無に応じて支給される住宅手当は同一の転居を伴う配置の変更がある者に、通常の労働者と同一のものを支給しなければならないとしています。転居の有無にかかわらず支給される住宅手当も、不合理と認められる相違を設けてはならないとされています。当てはまるかは個別の事情によります。

パートにもボーナス(賞与)は出ますか?

ガイドラインは、貢献に応じて支給する賞与について、同一の貢献には同一の賞与、貢献に相違があればその相違に応じた賞与を支給しなければならないとしています。通常の労働者には貢献等にかかわらず全員に何らかの賞与を支給しているのに、パート・有期雇用労働者には支給しない場合も、問題となる例です。

会社に待遇差の説明を求めたら不利益な扱いを受けませんか?

法第14条第3項は、説明を求めたことを理由とする解雇その他の不利益な取扱いを禁止しています。相談は都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)や総合労働相談コーナーでできます。

関連記事

出典

更新履歴

  • 2026年9月30日:記事を公開しました。
目次