債権回収会社(サービサー)から督促が来たら|許可制・禁止される取立て・弁護士に頼んだあとの電話

債権回収会社(サービサー)から督促が来たら|許可制・禁止される取立て・弁護士に頼んだあとの電話

「債権回収会社」や「サービサー」と名乗る会社から、借金の督促が届いて、不安になる人は多いはずです。債権回収会社は、法律で許可制と定められ、取立てのやり方にも規制があります。この記事では、債権管理回収業に関する特別措置法の条文をもとに、債権回収会社とは何か、禁止されている取立て、督促が来たときの確認点を整理します。

先に結論
  • 債権回収会社は、法務大臣の許可を受けた株式会社でなければ営めません(債権管理回収業に関する特別措置法3条)。
  • 威迫、親族や債務者が雇用する人への代わりの弁済の要求、利息制限法を超える請求などは禁止されています(同17条・18条)。
  • 債務の処理を弁護士に委託した旨の通知があったあとは、正当な理由なく、訪問や電話で弁済を要求できません(同18条8項)。
  • 請求すれば、商号と担当者の氏名を明らかにする義務があります(同17条2項)。
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目次

債権回収会社(サービサー)とは?法務大臣の許可を受けた株式会社

債権回収会社(サービサー)は、債権管理回収業に関する特別措置法に基づいて、銀行や貸金業者などから、債権の管理や回収を引き受ける会社です。同法3条は、債権管理回収業は、法務大臣の許可を受けた株式会社でなければ、営むことができないと定めています。

同法2条は、債権回収会社が扱える「特定金銭債権」として、金融機関、住宅金融支援機構、保険会社、貸金業者などが持つ貸付債権や、これらの人が持っていた貸付債権などを挙げています。つまり、銀行カードローン、消費者金融、住宅ローンなどの借金が、債権回収会社に移されることがあります。

債権回収会社から連絡が来ても、債権が移っただけで、元の契約の借金の元本が自動的に増えるわけではありません(遅延損害金などは、債権が移ったあとも発生することがあります)。債権が、元の貸し手から、債権回収会社に移った(または、回収を任された)ということです。

債権回収会社に、禁止されている取立て

債権管理回収業に関する特別措置法は、債権回収会社の業務について、次のような規制を定めています。

債権回収会社が禁止されていること(債権管理回収業に関する特別措置法)内容
威迫・私生活の平穏を害する言動(17条1項)業務に従事する者は、人を威迫したり、私生活や業務の平穏を害する言動で、相手を困惑させてはならない
暴力団員の使用(18条1項)暴力団員等を業務に従事させたり、補助者として使ったりしてはならない
虚偽・誤認させる広告(18条2項)債権の回収の確実性などについて、著しく事実に相違する表示や、著しく人を誤認させる表示をしてはならない
偽りその他不正の手段(18条4項)特定金銭債権の管理・回収の業務で、偽りなど不正の手段を用いてはならない
利息制限法を超える部分の請求(18条5項)利息制限法の制限額を超える利息や賠償額、上限を超える保証料の支払を要求してはならない
借入れによる弁済資金の調達の要求(18条6項)貸金業者などからの借入れなどで、返済の資金を調達するよう、みだりに要求してはならない
親族や、債務者が雇用する人などへの代わりの弁済の要求(18条7項)債務者等の親族(同居し生計を同じくする人を含む)や、債務者等が雇用する人など、密接な関係を持つ人に、代わりに弁済するよう、みだりに要求してはならない
弁護士に委託したあとの訪問・電話(18条8項)債務者等が債務の処理を弁護士・弁護士法人などに委託し、または必要な裁判所の民事手続をとり、その旨の通知があったときは、正当な理由なく、訪問や電話で弁済を要求してはならない

17条2項は、債権回収会社の業務に従事する者は、相手方の請求があったときは、その債権回収会社の商号、自分の氏名などを明らかにしなければならないと定めています。電話で連絡を受けたときは、会社名と担当者の氏名を確認できます。

貸金業者の取立てのルール(夜9時から朝8時の電話の禁止など)は、貸金業者の取立て規制で解説しています。貸金業法21条1項は、取立てを委託された人も対象にしています。

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弁護士に頼んだあとの、訪問・電話

債権管理回収業に関する特別措置法18条8項は、債務者等が債務の処理を弁護士、弁護士法人などに委託し、またはその処理のために必要な裁判所の民事の手続をとった場合で、その旨の通知があったときは、債権回収会社が、正当な理由なく、訪問や電話で弁済を要求することを禁じています。

法テラスも、弁護士や司法書士が債務整理の依頼を受け、貸金業者に対してその旨を通知した場合、通常、貸金業者からの連絡は止まると説明しています。ただし、貸金業者や債権回収会社以外の債権者(銀行、個人債権者など)については、法的に直接の取立てが禁じられているわけではありません。受任後に、債権回収会社から連絡が来たときは、依頼した弁護士・司法書士に伝えて、対応を相談してください。

委任状・業務の委託・債権譲渡にも、決まりがある

同法18条3項は、債権回収会社が、債務者等から、債務の不履行のときにすぐ強制執行を受けることを記載した公正証書の作成を、公証人に頼むことを代理人に任せる委任状を取得する場合は、債権金額など法務省令で定める事項が書かれていない委任状を取得してはならないと定めています。白紙の委任状を求められても、応じてはいけません。

同法19条1項は、債権回収会社が、債権の管理や回収を、ほかの債権回収会社と、弁護士・弁護士法人など以外の者に委託してはならないと定めています。また、19条2項は、債権を譲渡しようとする場合に、相手が暴力団員等や、取立てのときに法令に違反するおそれが明らかな人などだと知っている、または知ることができるときは、譲渡してはならないと定めています。

債権回収会社から督促が来たときの確認点

  1. 会社名と、担当者の氏名を確認する(請求すれば、明らかにする義務がある)
  2. どの借金の債権が移ったのか、元の貸し手、契約日、残高、利息を、書面で確認する
  3. 利息制限法の上限を超える利息や賠償額が、請求に含まれていないか確認する
  4. 裁判所の書類(支払督促、訴状)が届いていないか確認する。届いている場合は、期限があります
  5. 家族や勤務先への連絡があったときは、日時と内容を記録して、相談する

債権回収会社の電話番号は、0570047047は日本債権回収(JCS)の電話番号、0354085195はアウロラ債権回収の窓口、0343340600はパルティール債権回収のSMS・相談窓口、0343343133はアルファ債権回収の奨学金関連の番号など、個別の記事で確認できます。

払えないときの相談先

債権回収会社への返済も、支払いが難しいときは、放置せず、弁護士や司法書士に相談してください。任意整理は任意整理のメリット・デメリット、個人再生は個人再生とは?、自己破産は自己破産のメリット・デメリットで解説しています。古い借金は、時効にかかっている場合もあります(詳しくは借金の時効は5年?)。ただし、判決などが確定していると、時効は10年になります。

裁判所から支払督促や訴状が届いたときは、支払督促が届いたら2週間以内に異議や訴状が届いたら答弁書を期限内にを確認してください。債務整理の費用が払えないときは、債務整理の費用が払えないときで整理した法テラスの立替制度があります。相談は、法テラス・サポートダイヤル(0570-078374、平日9時〜21時、土曜9時〜17時)でも案内を受けられます。

「審査なし」をうたう業者や個人間融資、給与ファクタリングは、貸金業の登録がない違法な貸付である可能性が高いため使わないでください。

借金の減額は、弁護士に無料で相談できます

支払いが遅れると、遅延損害金がかかります。返済が難しいときは、早めに専門家へ相談すると、返済の負担を見直せる場合があります。任意整理・個人再生・自己破産のどれが合うかは、借入額や収入によって変わります。

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まとめ

  1. 債権回収会社は、法務大臣の許可を受けた株式会社。
  2. 債権が元の貸し手から移っただけで、元の借金の元本が自動的に増えるわけではない(遅延損害金などは発生しうる)。
  3. 威迫、親族や債務者が雇用する人への代わりの弁済の要求、利息制限法を超える請求は禁止。
  4. 弁護士に委託した旨の通知があれば、正当な理由なく訪問・電話で弁済を要求できない。
  5. 会社名・担当者の氏名・債権の内容を、書面で確認する。

よくある質問

債権回収会社(サービサー)とは、何ですか?

債権管理回収業に関する特別措置法に基づいて、銀行や貸金業者などから、債権の管理や回収を引き受ける会社です。同法3条により、法務大臣の許可を受けた株式会社でなければ、営むことができません。

債権回収会社から督促が来ました。借金が増えたのですか?

元の契約の借金の元本が、債権の移転だけで自動的に増えるわけではありません(遅延損害金などは発生することがあります)。債権が、元の貸し手から債権回収会社に移った、または回収を任されたということです。会社名や元の貸し手、残高、利息を、書面で確認してください。

債権回収会社に、家族に代わりに払うよう言われたら?

債権管理回収業に関する特別措置法18条7項により、債務者等の親族や、債務者等が雇用する人など密接な関係を持つ人に、代わりに弁済するようみだりに要求することは禁止されています。また、17条1項により、人を威迫したり、私生活の平穏を害したりすることも禁止されています。勤務先への連絡そのものを個別に禁じる条文は、この法律には見当たりません(貸金業法21条1項3号のような規定はありません)が、威迫や平穏を害する態様であれば17条1項に反します。

弁護士に債務整理を頼んだら、債権回収会社の電話は止まりますか?

同法18条8項は、債務の処理を弁護士・弁護士法人などに委託した旨の通知があったときは、正当な理由なく、訪問や電話で弁済を要求することを禁じています。法テラスも、通知後は、通常、貸金業者からの連絡は止まると説明しています。

白紙の委任状に、署名してもいいですか?

債権管理回収業に関する特別措置法18条3項は、債権回収会社が、公正証書の作成を公証人に頼むことを代理人に任せる委任状を取得する場合に、債権金額など法務省令で定める事項が書かれていない委任状を取得してはならないと定めています。内容が分からない書類には、署名しないでください。

債権回収会社に、担当者の名前を聞けますか?

同法17条2項により、債権回収会社の業務に従事する者は、相手方の請求があったときは、その債権回収会社の商号、自分の氏名などを明らかにしなければなりません。

出典

更新履歴

2026年10月9日:記事を公開しました。

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